【連載vol.16】見取り図リリー、モディリアーニを観る

「名古屋市美術館」所蔵の《おさげ髪の少女》、美術の教科書で覚えている人も多いのでは?
アート大好き芸人「見取り図リリー」が、色々なアート展を実際に観に行き、美術の教員免許を持つ僕なりのおすすめポイントをお届けするという企画「リリー先生のアート展の見取り図」でございます。今回は、2月に開館したばかりの「大阪中之島美術館」(大阪市北区)で、7月18日まで行われている回顧展『モディリアーニ -愛と創作に捧げた35年-』です。
アメデオ・モディリアーニといえば、イタリア出身でフランスで活躍した超有名画家。教科書などで《おさげ髪の少女》を一度は観たことがあるんではないでしょうか。アーモンド型の目で面長、首を長く描くことが多く、一度覚えれば「モディリアーニ!」と分かるほど特徴的な人物像を描きます。
今回の回顧展では、初期の頃の作品が数点序盤に展示されているのですが、僕たちの知るモディリアーニではなく、ピカソやセザンヌなど、当時のいろいろな画家に影響を受けているなぁと感じました。わかりやすいのは《青いブラウスの婦人像》、ピカソの暗い青をベースとした「青の時代」を思い出しました。
なのになぜ、最終的に面長で首を長く描く作風になったんだろう? これは突き止めてやると名探偵リリーは調べを入れました。閃いたっ! この美術館にヒントが! 真実はいつもひとつ! モディリアーニは、彫刻家に最初なりたかったらしく、コートジボワール共和国などアフリカの部族の仮面や彫刻などに魅了されていたと突き止めました。

それらの形がまさに、首が長かったり面長だったりするんです。これらの美をモディリアーニは絵画に落とし込んだのではないでしょうか? すいません! 名探偵リリーはポンコツの可能性があります! 完全に僕の主観ですので、展示されている仮面や彫刻とともに鑑賞してご自身で感じてみてください。
モディリアーニは20世紀前半パリで活動していた、エコール・ド・パリと呼ばれるアーティスト集団の1人です。それらメンバーの絵もあり、藤田嗣治、シャガール、キスリング、ユトリロやピカソと超豪華。

僕が個人的に好きなのは、女性画家ならではの目線で裸婦を部屋の一部として描いたエルミーヌ・ダヴィッドの《裸婦》や、フォーヴィスムを代表する1人でもあるモーリス・ド・ヴラマンクの《雪の風景》でした!
そして30歳を越えた頃のモディリアーニは完全に自分の芸術を確立したようです。先ほど説明したように、面長で、首の長い肖像画を次々と描き、絵の具の塗り方も誰かの影響ではなく、自分の塗りたい塗り方に到達したと感じました。冒頭に触れた《おさげ髪の少女》や《髪をほどいた横たわる裸婦》など有名作品を観ることができます!
そんな自分のスタイルを見出したのに、30歳頃の作品が晩年の作品と呼ばれています。なぜならモディリアーニは体が弱く35歳で生涯を閉じるんです。くそっ!もっと長生きしたモディリアーニの絵を観たかった・・・。
ちなみにモディリアーニは、超イケメンだったそうです。モテモテで、最終的には14歳年下の美女と結婚を約束。ちなみに、モディリアーニを描いた映画が死後に制作されたらしいのですが、生前の彼を知る人たちは、モディリアーニ役の俳優さんより本人の方が全然イケメンだったと言っていたそうです。もちろん主役はイケメン俳優なのに! それ以上って! 仲間も多かった彼は、まわりの友達からの信頼もあつく本当に魅力的な人だったんでしょう。
俺もリリーじゃなくて芸名をモディリアーニにすれば良かった。いや、ちょっと長いか。

『モディリアーニ -愛と創作に捧げた35年-』
パリを中心に活躍した、イタリア出身のアメデオ・モディリアーニ(1884〜1920)の国内14年ぶりとなる回顧展。ハリウッド女優グレタ・ガルボが所蔵していた世界初公開の《少女の肖像》、国内初公開の6作品を含む約40点が集結するほか同時代を生き、親交が深かったピカソ、シャガール、藤田嗣治ら25名の作品も紹介。期間は7月18日まで、一般1800円、大高校生1500円、中小生500円。
【見取り図リリーの近況】
4月に東京へ進出しました! が、これまでと変わることなく、「よしもと漫才劇場」をはじめ関西の劇場でどんどん漫才します。『見取り図じゃん』(テレビ朝日)、『見取り図エール』(ABEMA)などレギュラー番組のほか、5月12日に『見取り図の間取り図ミステリー』(読売テレビ・日本テレビ系)が放送予定ですのでぜひ。また、YouTube「見取り図ディスカバリーチャンネル」でも、引き続きいろんな企画を更新していきます!
開館記念特別展『モディリアーニ -愛と創作に捧げた35年-』
期間:2022年4月9日(土)~7月18日(月・祝)
時間:10:00~17:00(最終入場は〜16:30) 月曜休 ※5/2と7/18は開館
会場:大阪中之島美術館(大阪市北区中之島4-3-1)
料金:一般1800円、大高生1500円、中小生500円
TEL:06-4301-7285(大阪市総合コールセンター)
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