日本最大の円墳、奈良市「富雄丸山古墳」でリアル発掘に挑戦 [PR]

日本最大の円墳「富雄丸山古墳」 画像提供:奈良市埋蔵文化財調査センター
数年前から全国的な「古墳ブーム」が到来。イベントやグッズ化のほか、古墳を訪ね歩く「墳活」という言葉まで生まれた。そのなかで、改めて注目を集めている古墳が、奈良市西部にある「富雄丸山古墳」(奈良市丸山1丁目)だ。
4世紀中頃に築造されたと考えられている「富雄丸山古墳」は、史跡指定を目的に2018年から5年計画で発掘調査が進められている。そのなかで、これまで日本最大の円墳と言われていた「丸墓山古墳」(埼玉県行田市)より4m大きい、直径109mを誇る「大型円墳としては日本最大にして最古」であることも判明している。

また同古墳は、明治期に盗掘被害を受けたものの、「滑石(かっせき)製模造品」といった国の重要文化財指定の出土品類(京都国立博物館所蔵)などの稀少な品々が出土している。遺跡の調査、保存などを担う「奈良市埋蔵文化財調査センター」では、動画作成などで幅広く発掘調査の成果を公開してきた。

その一方、同センターは一般参加型の「発掘体験」という先駆的な取り組みも実施。しかし体験とはいえ、重要な調査。「ちょっとでも気になるものが出土したら、必ず調査員に確認を」と繰り返し呼びかけるのは、いつ考古学的な大発見があるか分からないからだ。実際、2019年には中国の銅鏡「斜縁神獣鏡」の破片を参加者が発掘、全国的なニュースにもなった。

一般参加型の「発掘体験」では、まずガリと呼ばれる道具で土を薄く削るように掘っていく。掘った土を振るいにかけながら出土品はないか確認し、気になる破片などがあれば調査員に声をかける。少し赤味がかかった土色のものは、埴輪片であることが多い。発見した場合は、赤いネットに入れ、出土エリアが記録できるように置いておくことが重要だ。

2022年1月中旬に実施された体験では、古墳が大好きだという小学4年生の男の子が「粘土に付着した朱(水銀朱)」を発見。「赤いから直ぐ分かった。掘るのが楽しいし、また来たい!」と大興奮。また、2年前に参加したことで考古学への興味を深めた女性は「鉄剣」の破片を発掘。土のなかで腐食が進んだ鉄がどのような姿になるか事前に勉強してきたため、すぐに分かったという。

同センターの鐘方正樹所長は、この発掘体験を通じて「多くの方に遺跡や文化財の大切さについて身をもって知ってもらい、将来文化財に関わる人材になってもらえたら」と話す。同古墳での「発掘体験」は2022年度まで開催予定(小学校4年生以上)。また、「2023年度には同古墳のすぐ北側に道の駅がオープンするなど、奈良市西部の見どころとして整備していく予定である」とも語った。
取材・文/いずみゆか 写真/木村正史
提供/奈良市教育委員会文化財課埋蔵文化財調査センター・公益社団法人 奈良市観光協会
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