コントと喜劇の終着点、どちらも知る李闘士男監督の違いとは?

映画『私はいったい、何と闘っているのか』のメガホンをとった李闘士男監督
「コメディ映画、というか喜劇がやりたい」(李監督)
──李監督は1990年代に『とんねるずのみなさんのおかげです』(フジテレビ)など数々のバラエティ番組に携わってこられましたよね。今こうやって「コメディ映画」を作っているのも、人を笑わせることへのこだわりからでしょうか。
得意ではあると思います。ただ、僕はコメディ映画・・・というか、喜劇がやりたい。喜劇って登場人物の「様(さま)」が可笑しい。セリフじゃなくて、それを言っている「様」。そして、笑いと涙がセットになっている。逆にバラエティは一貫していて、笑いで始まって笑いで終わっていく。たとえば建物を爆発とかさせたりするのも笑いが終着点。コントだから成立するけど、喜劇となるとそうはいきませんよね。
──春男のもとに、娘の結婚相手のダンサー・梅垣(DOBERMAN INFINITY/劇団EXILE・SWAY)がやって来る場面も、まさに「様」が可笑しかったです。
ダンサーで、年収5000万円でルックスも良い。そんな男が、父親への結婚の挨拶の場で泣いてしまう。そこに彼の可愛らしさがある。もしこれがコントだったら、SWAYの役は生意気なキャラクターとして徹底させた方が成立する。でも、喜劇でそれをやってしまうと物語を破壊してしまう。笑いの度数としては減るかもしれないけど、「彼は完璧なようで完璧でない」という意味で泣かせました。

──ファーストサマーウイカさんが演じたスーパーの店員・高井も隙がないように見えて、最後に人間味が溢れ出てきます。
高井は、万年主任・春男にツンツンとした態度をとっている。ただ、僕のなかではこんな風に考えていたんです。「もしも高井が、春男のことを好きだったらどうなるんだろう」って。それが後半で、高井が春男に渡す色紙につながるんです。あの色紙に書いてあることも含めて、これは原作にはない映画のオリジナルです。
──長州力の、とある名言ですね。
実は僕のなかに、「高井はプロレスファン」という設定があったんです。そこでプロレスラーの名言を調べていたらちょうど良いものがあった。「相田みつをみたい」というセリフがありましたよね。あれも現場で思いついて入れたんです。
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