「お金を入れないで」神戸の山寺にある賽銭に貼り紙の理由

2021.5.21 16:15

「摩耶山天上寺」のやさしい貼り紙。賽銭箱に四十雀が出入りする(写真は過去の様子)

(写真5枚)

神戸・摩耶山のお寺による、ある貼り紙(張り紙)がSNSで話題に。「お賽銭箱の中で、四十雀が巣づくりをしています。雛が巣立つまで、お金を入れないで下さい」と書かれたもので、「やさしい世界」「まさに仏の情け」など、雛への気遣いを絶賛する声が多数寄せられている。

この賽銭箱があるのは、646年に開創され、安産腹帯発祥の霊場として知られる古刹「摩耶山天上寺(まやさんてんじょうじ)」(神戸市灘区)。境内には複数の賽銭箱があり、約30年前から毎年、四十雀(シジュウカラ)が巣をつくるように。今年も巣づくりが始まる前の3月末に、鳥が出入りしそうな2つの箱に紙を貼ったという。

以前は、小銭が入る度に親鳥がくちばしでくわえて外に運び出す姿が見られたため、「賽銭の小銭に当たって卵が割れたり、雛が怪我をしないようにとの思いで、張り紙を始めました」と広報担当の上内玲子さん。貼り紙を見た参拝者からは「本当に鳥が入ってる」と驚いたり、「雛の鳴き声が聞こえる」と喜んでくれる反応があったとか。

「親鳥は人が巣の近くに何度も来て騒ぐと、雛を育てるのをやめてしまうようなので」との気遣いから、例年5~6月ごろの巣立ちまでは、ほかの賽銭箱が使われている。

「天上寺は安産と子育ての守護仏・摩耶夫人尊をおまつりする寺なので、鳥たちの子育てを、ご参拝のみなさまとともにそっと見守っていきたいですね」と、今後も四十雀の成長にあたたかな眼差しが向けられていく。拝観時間は朝9時~夕方5時。

取材・文/塩屋薫

摩耶山天上寺

住所:神戸市灘区摩耶山町2-12
拝観時間:9:00~17:00
電話:078-861-2684

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