キングコング西野が映画初挑戦「失敗する確率を下げる」

原作・脚本・製作総指揮を務める西野亮廣。エンディング主題歌「えんとつ町のプペル」の作詞も担当
お笑いコンビ、キングコングの西野亮廣(絵本作家名義は、にしのあきひろ)が2016年に発表し、57万部を超える大ヒットを記録した絵本『えんとつ町のプペル』の映画が12月25日に公開される。
その緻密な絵づくり、普遍的なメッセージ性を込めた同作品を映画化するにあたって、西野は原作・脚本だけではなく製作総指揮もつとめ、映画を大ヒットさせるために奔走。
日本を代表するインフルエンサーのひとりとなった彼は、どのような策略を練ってこの映画化に取り組んだのか。これまでの足取りもまじえながら話を大阪で訊いた。
取材・文/田辺ユウキ 写真/沖本明
「自分が選んだ方を正解にするしかない」
──今回、映画という巨大な事業に取り組まれるとあって、僕自身も西野さんに魅了されているひとりなのですが、「なぜ西野さんに引きつけられるのか」、「西野亮廣は何者なのか」と考えされられました。
特に何か「こう思われてやろう」ということはないんです。全然裏表がない。家族の前でも、友だちと飲んでいるときも、女の子といるときも、テレビに出ているときもこのまま。
取り繕っているわけでも、努めて明るくしているわけでもなくて。そこは嘘をついていないっていうのはあります。嫌われることも多いですけど、ただこの状態で好いてもらえるのなら楽は楽ですね。
──「裏表がない」と公言する人は少なくないですが、でも「本当か?」と疑われますよね。
確かに、「裏表がない」という言い方は間違いかもしれません。例えば、話す相手によって丁寧にしゃべることもあるし、くだけてしゃべることもある。それって別に嘘をついているわけじゃないですが、人によってキャラを変えることってあるじゃないですか。
でも、僕はそこのズレがないですね。例えば絵本を出版していただいた幻冬社の社長の見城徹さんといるときも、後輩といるときも僕は一緒なので。だから…ハーフタレントみたいなノリですね。あれに近いです(笑)。
──なるほど! 今回は原作、脚本だけではなく、制作総指揮にもクレジットをされているので、興行面でもどれだけ観客を取り込めるかチャレンジしなければならない。つまり、作品のプロデューサーのひとりとして映画をどのようにヒットへ導くか考える作業にもなりますね。
本当に、助けてください!
──ハハハ(笑)。2020年は『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が大ヒットしていますけど、西野さんには現在の映画市場はどういう風に見えているのでしょうか。1本単位の劇場興行収入はかつての時代より数字的に下がってはきていますが、全体的な入場者数、興行収入は上がっている。今年は新型コロナの影響もあって厳しい状況ですが。
まずは、自分が映画というものを好きであるっていうことですね。今から15年くらい前に絵本を描き始めたときも、絵本(の市場)がどうにかなるからやり始めたわけじゃなく、面白そうだと思って始めたんです。例えば仮に農業が斜陽産業であったとしても、面白そうだと感じたら僕は手を出しちゃうと思います。

──まずは好奇心からスタートして、ヒットするかどうかは運も含めた結果であるということですね。
未来のことって分からないじゃないですか。急に新型コロナみたいなことも起きるし。自分はいろんなチームを組んで指揮する立場にありますが、どこまでいっても答えが出ないんです。
これがどうなるかとか、言い切れるものがない。正解はないから、だったら自分が選んだ方を力技で正解にするしかない。
──力技で、異質的な見られ方をしていた絵本を正当化させたわけですね。
僕の絵本は随分と描き込んだ絵本だったので「こんなものは要らない」とか言われたんです。でも世間のそんな声はどうでも良くて、これを無理やり力技で要るように持っていくっていうことに尽きます。
映画も、世の中の人がなんとか要るように持っていくやり方ですね。そこに関してはスマートさはないというか、力技でいくぞっていう。
『えんとつ町のプペル』
製作総指揮・原作・脚本:西野亮廣
監督:廣田裕介
声:窪田正孝、芦田愛菜、立川志の輔、小池栄子、藤森慎吾、野間口徹、伊藤沙莉、ほか
配給:東宝=吉本興業
(C)西野亮廣/「映画えんとつ町のプペル」製作委員会
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