キングコング西野が映画初挑戦「失敗する確率を下げる」

2020.12.24 21:15

原作・脚本・製作総指揮を務める西野亮廣。エンディング主題歌「えんとつ町のプペル」の作詞も担当

(写真8枚)

爆死する確率は根性で下げられる

──未来はどうなるか分からないとは言っても、やはり世の中的に西野さんをヒットメイカーのように見る人は多い。ご自身でもその使命感を薄々感じているんじゃないでしょうか。今回、製作総指揮という立場で作品に携わってみて、重圧みたいなものはありましたか?

重圧、ありました! どこまでいっても数字で結果が出ちゃうじゃないですか。それは映画に限らず、お仕事をする以上は逃げられない部分なので、そこは受け入れています。でも、問題は規模で。

例えば書籍は5万部でヒットだし、10万部を売ろうものならすごい、という世界なんですね。で、この5万とか10万って根性でいけるラインなんです。

──えっ、根性ですか?

そうなんです。朝から晩まで本気で手売りして、1年間頑張れば足し算でいけます。ただ、映画製作になったとき、「『映画 えんとつ町のプペル』は100万人動員しても赤字ですよ」と言われたんです。それって僕の24時間、365日を手売りにあてても届かないんですよ。だから、参っちゃったなって(笑)。

──「参っちゃった」ですか(笑)。

いろんな方に観てもらえるように頑張るんですけど、でもやっぱり怖いは怖いんです。映画は規模が圧倒的に違うので。「参っちゃった」と言いつつも、たくさんのスタッフさんの生活もありますから、絶対にコケるわけにはいかない。

それでいうと、僕らは成功と失敗を同一線上に考えがちじゃないですか。つまり、すごく頑張ったら失敗の確率が下がって成功の確率が上がる、みたいな。でも、それってちょっと違うと思うんです。

映画で携わるスタッフについて「いろいろ細かいことをお願いしているのですが、本当にみんな頑張ってくれています」とコメント

──つまり?

成功と失敗は別軸なんです。例えば、車に乗ってなるべく早く目的地に着かなくてはいけないケースがあったとします。そうなると抜け道を通る、高速道路に乗るなどいろいろ選択する。でもそれも怪しいところがある。

抜け道は工事をしているかもしれないし、高速道路も渋滞しているかもしれない。成功確度を上げるには、不確定要素が多すぎる。成功確度を上げるのってどこまでいってもムズいんです。

──正しいと思って実行しても、不測の事態や可能性は必ずありますもんね。

でも、失敗する確率を下げることは可能だと思います。車に乗って早く目的地に着くということでいうと、例えばブレーキオイルが入っていなければ絶対に失敗する。事故を起こしたら目的地には着かないんだから。

──当たり前にやるべきことに立ち返るわけですね。

100万人をクリアするためにやらなきゃいけないことって何かと言うと、「死なないこと」なんです。メガヒットは神様が「お前」って選んでくれなきゃいけない領域だと思うんです。でも爆死する確率は根性で下げられる。つまりブレーキオイルを調べるとか、点検するとか。

──それこそ西野さんが寝ずに手売りし続ければ「爆死」は下げられる。

そうそう、前売券を売ればいいんです。前売券がある程度のラインまでいってしまえれば、「爆死」を避けられる。売った相手が友だちを誘ってくれたりして。まずはそれだなって。

だから今年の2月くらいから結構動きました。前売券は20万枚くらい売ったかも。あの手この手で考えてやったんですけど。だから1枚も売っていない状態よりかは、死ぬ確率はグッと下がったはず。

──それなら爆死率はかなり下がりますよね!

何事もまずは「死なない」を考える。映画公開の初日、2日目、3日目に人が来ていないとなれば、上映回数も減っていくので、それは避けなくてはならない。まずはそこにグッと人が来る状態を作って、ようやくスタートライン。すごく地味なやり方なんですけど。

『えんとつ町のプペル』

製作総指揮・原作・脚本:西野亮廣
監督:廣田裕介
声:窪田正孝、芦田愛菜、立川志の輔、小池栄子、藤森慎吾、野間口徹、伊藤沙莉、ほか
配給:東宝=吉本興業
(C)西野亮廣/「映画えんとつ町のプペル」製作委員会

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