１２月３１日に閉店する「東急ハンズ三宮店」（神戸市中央区）が１１月２０日から大感謝セールを開催。３２年の歴史に幕を閉じる。

１９８８年にオープンした「東急ハンズ三宮店」。各コーナーの担当者の専門力が高く、道具の使い方や楽しみ方、提案力が強いのが魅力で、地元で長く愛されてきた。

しかし、神戸市の中心部ではＪＲ神戸線の南側に商業施設が集中しており、北側に位置する同店は集客に苦戦。管理グループの畠山護さんは、「閉店を告げられたときは、本当にさみしい気持ちでした」と振りかえる。

そして、「お客さまからも悲しみのお声をいただいて、コロナがなかったら大々的に感謝の気持ちを伝えられる催しをできたのですが･･･」とも。

そんななか、出来るだけの範囲でとイベントを企画。「これまで来店いただいたお客さまに感謝の気持ちを伝えるために、最後のイベントをスタッフみんなで考えさせていただきました」と、前を向く。

「掘り出し物もあるかも」という大感謝セールでは、キッチン用品やＤＩＹ用品など、店舗在庫に限り商品が２０％オフ（一部を除く）。

同時に、「東急ハンズ三宮店メモリアル」コーナーでは、３２年の思い出がよみがえる写真やグッズが展示される。

ほかにも、１２月５日からは週末に落語会やＬＩＶＥイベントも開催（要予約）。期間中は、三宮店にゆかりのあるクリエーターたちによる「クリエーターズ・マーケット」や「鉄道博」などイベントが目白押しだ（詳細は公式サイトにて）。

畠山さんは、「スタッフからも『とてもさみしい』という声がありますが、最後のセールはとにかく『感謝』の気持ちを伝えたいです」と語った。

取材・文・写真／岡田由佳子