京都ゆかりの新鋭作家が集結、多様な作品
2019.1.23 6:00

京都を中心に活動する新進の若手作家を紹介し、世界へ発信することを目的とする『Kyoto Art for Tomorrow2019─京都府新鋭選抜展─』が、「京都文化博物館」(京都市中京区)の3階展示場で、2月3日までおこなわれている。

最優秀賞を受賞した笹岡由梨子『ジャイロ』。備え付けのヘッドフォンを装着して、音楽とともに鑑賞する画像一覧

今回選ばれたのは、絵画、立体、映像、陶芸、ガラスなどの45作家。そのなかから最優秀賞に輝いたのは、笹岡由梨子の『ジャイロ』という作品。複数の映像をコラージュして、仏画の涅槃図を思わせる極彩色の世界が作り上げられている。よく見ると、手に着色して動物の頭部を表し、そこに人間の目をコラージュするなど複雑な画面作りも。ユーモラスだがグロテスクといった相反する感情を同時に呼び覚ます、不思議な魅力を持った作品だ。

優秀賞を受賞した今西真也の絵画作品『Structure object8』画像一覧

続く優秀賞は、今西真也の絵画作品『Structure object8』が獲得。何色もの絵具を分厚く塗り込んだ画面をえぐってイメージを表出させており、絵具のマチエール(材質感とその効果)が際立っている。ほかにはメディア賞として7名、国際賞として2名の作家が選出されており、注目の若手作家をまとめて知る絶好の機会だ。

藤浩志『ジュラ紀から受け継ぐ』。本作のみ「京都文化博物館 別館」で展示画像一覧

また本展では、すでに国際的に活躍している作家をゲストに招いており、今年は彫刻家の藤浩志が『ジュラ紀から受け継ぐ』を出品している。膨大な量の玩具とその破片を用いたカラフルな超大作で、子ども時代の夢を具現化したような楽しさが満載。同時に物質文明のはかなさやマイクロプラスチック問題も想起させ、その多義性が観客を惹きつけてやまない。料金は、一般500円。

取材・文・写真/小吹隆文(美術ライター)

『Kyoto Art for Tomorrow 2019 -京都府新鋭選抜展-』

期間:2019年1月19日(土)~2月3日(日)※月曜休
時間:10:00~18:00(金曜は~19:30)※入場はそれぞれ30分前まで
会場:京都文化博物館 3階展示室(京都市中京区三条高倉)
料金:一般500円、大学生400円、高校生以下無料
電話:075-222-0888
URL:http://www.bunpaku.or.jp

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