女優・橋本愛が語る、演技へのスタンス

2017.5.18 18:00
(写真5枚)

「真似ではなく、ちゃんと作ることは使命だと」(橋本愛)

──そして、この映画で大きな要となっているのが音楽ですよね。アパートでハルとじゃれあうようにして純ちゃんが弾き語りはじめるシーンも最高ですが、橋本さんは2年ほど前からギターを始められていたとか。

そうです。超自己流ですが、趣味でやっていて。ただ、この映画に入る1年くらい前から触ってなかったので、難しいテクニカルなことはひとつもできないと言うことだけはお伝えして。だから初心者でも弾きやすい曲になっているんですね。フォークミュージックらしくシンプルなのに、どこか違和感があって複雑。でも、すごく艶やかな曲になっていてスゴいなぁと。

──シンプルなコード進行だからこそ、60年代の学生フォークっぽいところが出てますしね。楽器のプレイ面でトクマルシューゴさんのアドバイスはあったんですか?

いや、特になかったですね。だから本格的な練習みたいなことはしてなくて。何回か弾いて慣れていくってことでしたね。ただエレキを持って「ジャーン!えへへ」みたいなシーンの、その手の動きだけ見てもらいましたけど。

──パンキッシュに暴走するシーンですね。

そう。純ちゃん自身も、あまり触ってなかったという設定でしたし、そんなに詰めて練習する必要性もなかったというか。

──この映画は、過去の世代と今の世代を「音楽」で繋ぐというのが、ひとつの軸になっています。純ちゃんは途中で迷走しているのを感じたとき「過去の人の思いは判らない」とか「過去の音楽を再構成して新しい音楽を作ることが私たちのできることじゃないか」みたいなことをちょっと投げやりに言うんだけど、そこに過去の遺産を今に繋げる/未来に繋げることの難しさ、あるいは歓びがあると思うんです。

はい、そうかも知れませんね。

映画『PARKS パークス』 © 2017本田プロモーションBAUS
映画『PARKS パークス』 © 2017本田プロモーションBAUS

──さきほど、普段からよく映画を観るとおっしゃってましたが、いろいろなところで過去の作品を観に映画館へ出かけているというお話も聞きします。そんな橋本さんの存在は、密かに映画ファンをとても勇気づけているんですが(笑)、昔の映画を観て、過去の演技なり演出なりを、今の自分に反映させたりすることはありますか?

う~ん、個人的にはそういう自分の勉強としてまったく観てなくて。単純に、今でも名前の残っている、スゴい力のある人たちが作ってきた映画って、どういうものなんだろうって興味で観てきたので。それが自分のお芝居になにかしら影響があるかというと、自分ではよくは分かってはないんですね。ただ、映画がちゃんと栄えていたというか、今よりもっと娯楽として浸透していた時代の人たちが、名作と謳ったり、感動していたものがいったいどんなものなのか、というところに関しては今にも通じるところはあると思います。

──やはりクールで分析的な見方ですね。

脚本を読んでいるとき、こういう描写はすごく良いなぁとか、あのとき観た映画みたいになると良いなぁとか、そういうのは時々あります。けど、それももちろん真似ではなくて、もうちょっと超えたところのオリジナル性みたいなものをちゃんと作ることは使命だと思っていますね。

──近々に公開される『美しい星』(5月26日公開・吉田大八監督)では、美と強さの象徴のような役を見事に凛として演じてられてますが、これからやってみたい役などありますか?

それは基本、無いんですけど・・・それじゃ、面白くないですね(笑)。う〜ん、宇宙人も幽霊も妖怪もやったしなぁ。あ、ちょっと抽象的ですけれども、年齢に相応した役をやっていきたいですね。これから歳を重ねていくときに、その年齢のかたが共感できるような何かを含ませた役というのをちゃんとずっと演っていければ、おばあちゃんになってもちゃんとうまくいくんじゃないかなと。あまり若さに執着したくないなと思っています。

映画『PARKS パークス』

2017年4月22日(土)公開
監督:瀬田なつき
出演:橋本愛、永野芽衣、染谷将太、ほか
配給:boid

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