女優・橋本愛が語る、演技へのスタンス

2017.5.18 18:00
(写真5枚)

「第三者の映像がまず浮かんじゃうんです」(橋本愛)

──先日、瀬田監督にもインタビューさせていただいたのですが、そのとき橋本愛さんは、監督がどういう方向性を求めてこの画を撮っているか探りながら考えつつ、でも楽しんで演じている、とおっしゃっていました。

そうですね、なんかそう考えないと安心しないというか。

──それはいつもですか?

いつもですね。基本的に、映画が好きで普段からよく観ていることもあって、なんとなく観客の目線というか、第三者の映像がまず浮かんじゃうんですよね。どうやったらうまく演技がハマるかなぁとか、ああいう雰囲気を出すにはどういう動きをすればいいのかとか、そういうところをすごく考えてしまうんですよね。

──共演される俳優の間で、そうした演技のスタンスは希少な部類なんでしょうか。

いや、どうなんですかね? みんながどうやってるのかは分かりませんが、ただ、感覚的にやられる俳優さんもいますよね。私は逆にそれが憧れというか、そうできたらいいなと思うことがあります。考えるの疲れるし(笑)。だからといって、感覚的にやり過ぎてしまうのも怖いですね。

──ある種、極めて慎重に?

すごく慎重だと思います。

「感覚的にやり過ぎて間違った方向に行くのも怖い」と語った橋本愛
「感覚的にやり過ぎて間違った方向に行くのも怖い」と語った橋本愛

──この物語のメインは橋本さんと永野さん、2人の女の子同士の関係だと思います。年齢的・性格的にはお姉さんと妹的な感じであり、恋愛関係じゃないけどシスターフッド的な関係であり、最後には同一性を匂わすようなメタフィクション(註1)的な関係にまで至りますよね。これまでの橋本愛さんの作品には、『ワンダフルワールドエンド』(2015年・松居大悟監督)とか朝ドラ『あまちゃん』(2013年)とか、シスターフッド的な関係を扱ったものが印象的なのですが。
註1:ノンフィクションをフィクションに見立てる表現手法

確かに、女の子と一緒にやるのが多いですよね。この前、行定勲監督(註2)にも「ラブストーリーというか、恋愛するという画が浮かばない」と言われました。自分のことをめちゃくちゃ分析して考えちゃうからか、誰かの妹になることがあまりないんですよ。ちっちゃい子を可愛がる役が多い。
註2:橋本愛は行定監督の熊本映画プロジェクト短編『うつくしいひと』(2016年)のヒロイン役を演じている

映画『PARKS パークス』 © 2017本田プロモーションBAUS
映画『PARKS パークス』 © 2017本田プロモーションBAUS

──芯があるというか、他人からの干渉をあまり許さないような、凜とした雰囲気が橋本さんにあるから。

そうかもしれないですね。雰囲気というか、見た目的にあまり隙がある感じに見えないんじゃないですかね(笑)。

──今回も、トキオ役の染谷さんも割って入る隙がない感じでしたね(笑)。

そこは、監督が言ってたのですが、「トキオくんは純ちゃんのことを好きっぽいところもあるけど、純ちゃんは全然見てもないし気付いてもない」って、そんな関係性もすごくしっくりくるし。元々付き合ってた恋人とお別れしてから、それをちょっと引きずってるみたいなシーンもあったんですけど、編集上ばっさり切られていて。脚本もブラッシュアップされていくうちにそういう描写がどんどん無くなりました。

──彼氏と別れて、壁から想い出の写真を外すと、窓から風が吹き入ってくる。この風も作品を通してとても印象的かつ暗示的であるのですが、元カレとの写真が散らばるとともに、それに入れ替わるようにハル(永野芽郁)がやってくる。いわば、男性関係が吹き飛ぶと同時に、いきないシスターフッド的な匂いが漂ってくるんですよ。

そうですね。(純のアパートの階上と階下で)ハルが純ちゃんを見る視線もそうだし、あそこで2人の関係性も一瞬で出来上がったように感じます。

映画『PARKS パークス』

2017年4月22日(土)公開
監督:瀬田なつき
出演:橋本愛、永野芽衣、染谷将太、ほか
配給:boid

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