渡部篤郎が語る『ブラッサム』父・清治の魅力「人を守ろうとする気持ちは強い」

5時間前

『ブラッサム』第7回より。珠(石橋静河)と話をする清治(渡部篤郎)(C)NHK

(写真5枚)

NHK連続テレビ小説『ブラッサム』で、主人公・葉野珠(石橋静河)の父・清治を演じる渡部篤郎。珠や家族に対して厳しい言葉を投げかける一方、人を守ろうとする強い思いも持つ清治を、渡部はどのように捉えているのか。共演者や葉野家の家族としての距離感、作品に込めた思いについて語った。

■「ひどい父親だと思われても構わない」清治役への覚悟

──演じられる葉野清治はどんな役ですか?

作品をご覧になった方が清治をどういう人物だと受け止めてくださるかが大事だと思っています。いろいろな捉え方や、自由に感じられるのがドラマや映画の良さなので、最後までひどい父親だと思われても構いません。そのくらいの覚悟で臨みました。

『ブラッサム』第1回より。(C)NHK
『ブラッサム』第1回より。馬に乗って登場した渡部篤郎(C)NHK

ただ、私から見ると清治は魅力のある人物です。嫌なやつなのか、そうでないのか、興味を抱かせる存在だと思います。珠やリョウ、周囲に対して厳しいことも言いますが、人を守ろうとする気持ちは強いのではないかと思っていて、そこは意識して演じました。

『ブラッサム』第4回より。(C)NHK
『ブラッサム』第4回より。珠の作文を褒める清治(渡部篤郎)(C)NHK

人は一人の中に欠点と人を思う気持ちの両方を持っていて、現代では受け入れがたい言動もありますが、それでも自分の生き方を貫きながら苦しみ、幸せを見つけていく人物だと思っています。

■ 石橋静河、国仲涼子との共演で感じたこと

──珠役の石橋さんをはじめ、葉野家の印象・エピソードを教えてください。

珠役の石橋静河さんは、役柄の感情とご自身の感情のバランスが非常に上手だと思いました。お芝居のテクニックや経験をしっかりお持ちであることに加え、ご本人の感情や感覚が珠という役にとても近いように感じました。

『ブラッサム』第9回より。(C)NHK
『ブラッサム』第9回より。葉野家にて(C)NHK

リョウ役の国仲涼子さんは、役への挑み方がとてもすばらしい方です。過去に朝ドラのヒロインを経験され、「いずれは母親役を」という思いを持っていらして、その部分の強さを感じました。

「思い」は、お芝居において技術以上に伝わるものがあると思います。リョウさんは、立っているだけでも、黙っていても、ひとつひとつのたたずまいがとてもすてきでした。

■ 家族との距離感は「俳優がつくっていくもの」

──珠や家族と清治の距離感の変化は、どう感じながら演じられていたのでしょうか?

脚本にあえて書かれていないト書や、すべてを書き込むことができない部分は、俳優がつくっていくものだと思っています。

脚本を読みながら、「この場面ではこれくらいの距離感かな」と、自分の中で組み立てて演じていました。これは『ブラッサム』に限らず、自分のやり方でもあります。

『ブラッサム』第3回より。(C)NHK
『ブラッサム』第3回より。カナリアを見つめる清治(渡部篤郎)(C)NHK

俳優の仕事は感情や言葉だけで成り立つものではなく、カメラマンや美術、小道具など、いろいろなスタッフと一緒に、緻密な計算で作り上げていくものなのではないかと思います。

■「葉野家それぞれの思いを感じとって」

──『ブラッサム』の見どころやメッセージをお願いします。

無謀なことを言う父親と、それを受け入れている家族ではありますが、一人ひとりが深い愛情を持っているように感じています。決してそれを強く押し出しているわけではありませんが、視聴者の皆さんに感じ取っていただける部分なのではないかと思います。

清治から娘や息子たちへの思い、そしてリョウさんから珠や清治への思いなど、葉野家それぞれの思いを感じとっていただけたらうれしいです。そして、この作品が少しでもご覧になる方の生きる力になれたらと願っています。

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