大阪で「坂本龍一」の大規模展、34万人来場の東京会場とは異なる内容に

15時間前

会場の「VS.」(2024年5月・Lmaga.jp撮影)

(写真5枚)

音楽家・坂本龍一の大阪初となる大規模企画展が8月30日より、「グラングリーン大阪」内の「VS.(ヴイエス)」(大阪市北区)にて開催される。

■ 没後もなお多くの注目集める…坂本が遺した作品

「sakamotocommon OSAKA 1970/2025/大阪/坂本龍一」より

1952年、東京で生まれた坂本。1978年『千のナイフ』でソロデビューし、同年にYMOの結成に参加した。1983年に散開後は『音楽図鑑』『BEAUTY』などを発表、革新的なサウンドを追求し続けた姿勢は世界的評価を得た。

映画音楽では『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞作曲賞を、『ラストエンペラー』でアカデミー賞作曲賞、ゴールデングローブ賞、グラミー賞など多数の受賞歴がある。アート界への越境も積極的におこなうほか、環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」を創設。また「東北ユースオーケストラ」を設立して被災地の子供たちの音楽活動を支援し、2023年3月28日に逝去した。

■ テーマは「1970年の坂本龍一」?

「坂本龍一|音を視る 時を聴く」東京都現代美術館 2024年 坂本龍一+高谷史郎《LIFE–fluid, invisible, inaudible...》2007 ©2024 KAB Inc. 撮影:浅野豪
「坂本龍一|音を視る 時を聴く」東京都現代美術館 2024年 坂本龍一+高谷史郎《LIFE–fluid, invisible, inaudible…》2007 ©2024 KAB Inc. 撮影:浅野豪

今回、大阪で初となる大規模企画展「sakamotocommon OSAKA 1970/2025/大阪/坂本龍一」は、今年3月末まで「東京都現代美術館」で開催され、来場者34万人超えと大きな反響を呼んだ企画展とはまた違った視点の内容となる。

テーマは「1970年の坂本龍一」。1970年の大阪万博のために制作されたバシェの音響彫刻を展示するほか、東京藝術大学のバシェ修復プロジェクトチームとマルティ・ルイツが坂本のために制作した新たな音響彫刻の展示も紹介。また、坂本の演奏データをもとに、彼が愛用したグランドピアノで再生するプログラムや、東京都現代美術館でも展示されたインスタレーション作品なども公開する。

「坂本龍一|音を視る 時を聴く」東京都現代美術館 2024年 Ryuichi Sakamoto + Apichatpong Weerasethakul 《async–first light 》/ Apichatpong Weerasethakul《Durmiente》2017/2024 ©2024 KAB Inc. 撮影:浅野豪
「坂本龍一|音を視る 時を聴く」東京都現代美術館 2024年 Ryuichi Sakamoto + Apichatpong Weerasethakul 《async–first light 》/ Apichatpong Weerasethakul《Durmiente》2017/2024 ©2024 KAB Inc. 撮影:浅野豪

会場となる「VS.」は2024年秋に開業した、建築家・安藤忠雄氏が監修のミュージアム。地下には天井高15mの大展示室があり、地下ではあるものの1階部分からは自然光が入り、石盤のようなダイナミックな内装が映えるように作り込まれている。

©KAB Inc. 1970年の大阪万博のために制作されたバシェの音響彫刻と、東京藝術大学のバシェ修復プロジェクトチームとマルティ・ルイツによって坂本のために制作した新たな音響彫刻を展示
©KAB Inc. 1970年の大阪万博のために制作されたバシェの音響彫刻と、東京藝術大学のバシェ修復プロジェクトチームとマルティ・ルイツによって坂本のために制作した新たな音響彫刻を展示

会期は8月30日から9月27日まで、会期中無休。事前オンライン予約(※日時指定枠に空きがある場合は、当日窓口にてチケットの購入可)となり、チケットは一般当日2500円ほか。事前予約チケット受付中。

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