六甲山で奈良美智の大型作品がお披露目、かなり近くで鑑賞可

8時間前

六甲山に展示された奈良美智氏の作品『peace head』(7月18日)

(写真3枚)

8月23日より開催される現代アートの芸術祭『神戸六甲ミーツ・アート2025beyond』で、六甲山のシンボルとして現代美術家・奈良美智氏の大型作品「Peace Head」が常設展示される。先日お披露目会がおこなわれ、総合ディレクターの高見沢清隆氏が本作について解説した。

「Peace Head」(※正式名は「Peace Head拡大作」)シリーズは、世界で5作品のみ。そのうち2作品が日本国内にあるが、そのうちの1つが「角川武蔵野ミュージアム」にあり、もう一点が今回、六甲山に常設展示されることとなった。奈良氏の大型作品が関西に展示されるのは初めて。

ちなみに、海外の3カ所は、韓国、タイ、アメリカで、韓国は美術館の準備室にあり、タイとアメリカは個人所有。六甲山中での展示に関しては奈良氏の意向で、作品を置いている台座に腰かけて作品を眺めることができるように。「角川武蔵野ミュージアム」の作品は、水の中に設置されているため、六甲山の本作は、最も身近で作品を見ることができる貴重な機会となる。

六甲山に展示された奈良美智氏の作品『peace head』
六甲山に展示された奈良美智氏の作品『peace head』

本作は、アルミニウム鋳造でウレタン塗装。800キログラムの大型作品だ。作品の裏側に回ってみると、「PEACE」のマークと文字がドットで表現されている。こういったメッセージを作品の中に入れるのは、奈良氏としては極めて珍しい試みだそう。

『peace head』の裏側
『Peace Head』の裏側

本作は、もともと掌に収まるくらいの小さな作品(ドットも爪楊枝で開けている)。手でつまんだような作品で、手跡にこだわりがあり、大きな巨人が握って作ったようなイメージでもある。これには「我々の存在がいかに小さなものかという、人間の小ささを知る鏡のような存在」というメッセージも込められている。

今年は奈良氏をはじめ、約60組のアーティストによる作品が展示される『神戸六甲ミーツ・アート2025beyond』。また、毎年恒例の『ひかりの森~夜の芸術散歩~』も17時から開催。大自然のなか、ライトアップされたアート作品が彩る幻想的な空間を、ゆったり楽しむこともできる。

期間は11月30日まで、「天覧台」「六甲ケーブル」など9会場で実施。奈良の作品は「ROKKO森の音ミュージアム」内のSIKIガーデン~音の散策路~」に展示される。山上窓口販売は昼パス大人3000円ほか。夜間イベントは9月20日以降の土日祝17時~20時まで実施。ほか詳細は公式サイトにて。

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