岡田将生が語る『ゆとり』の魅力「読み物としてちょっと別格」

2023.10.15 20:30

映画『ゆとりですがなにか インターナショナル』主演の岡田将生(左)と水田伸生監督

(写真7枚)

岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥といった、日本を代表する同年代の俳優が共演し、大きな話題を呼んだ連続ドラマ「ゆとりですがなにか」(2016年・日本テレビ)。脚本・宮藤官九郎×監督・水田伸生がタッグを組み、「ゆとり世代」と括られるアラサー男子3人が世間のさまざまな荒波にもまれながらも立ち向かう姿を描く笑いあり涙ありの社会派コメディだ。

その作品が、2017年のスペシャルドラマ以来、じつに6年のときを経て、豪華キャストとスタッフ陣が再結集して映画化されることに。10月13日より公開される映画『ゆとりですがなにか インターナショナル』で主演をつとめた岡田将生と水田伸生監督に話を訊いた。

取材・文/華崎陽子

◆「映画化に宮藤さんはすごく慎重だった」(監督)

──まずは、映画化が決定したときの心境を聞かせてください。

岡田「映画であってもなくても、とにかく『ゆとりですがなにか』(以下、『ゆとり』)の世界に戻れることがうれしかったです。それも、みなさんが『ゆとり』を愛してくれてこそなので、それも含めてとにかくうれしかったですね」

──ドラマではなく、映画化ということにはどのように感じられましたか?

岡田「どっちでもいいんですよ(笑)。『ゆとり』の続きができれば。ドラマのときも映画のカメラを使って撮っていたので、最初から枠に捉われていないというか。ドラマでも映画でも、あの世界に戻れることがとにかくうれしいという感覚でした」

©2023「ゆとりですがなにか」製作委員会

──監督は、続編を作りたいという思いはずっとお持ちだったのでしょうか。

監督「もちろんです。宮藤さんに会うたびに(『ゆとり』の続編を)やりましょう、やりましょうと言ってました。宮藤さん自身もあの作品をすごく大切にしてくださっていて、『ゆとり』の脚本で『2016芸術選奨 文部科学大臣賞 放送部門』を受賞してますから。ただ、その放送部門というところに宮藤さんが引っかかっていて」

──引っかかっている?

監督「安易に映画化に飛びついていいんだろうか、と躊躇していたんです。でも、正直なところを言うと、ドラマのときでさえ主要キャスト3人のスケジュール調整が大変だったのに、またドラマになると4カ月拘束しなきゃいけなくて」

──2016年の時点でも、みなさん売れっ子でしたもんね。

監督「4カ月はキツイと。でも映画だったら、我々なら40日以内で映画を撮れるだろうから、その方が現実的だと僕は思っていて。また、僕も自信を得た作品だったので、お客さまに劇場に足を運んでいただくことも、なんとかなるんじゃないかと自惚れていたんです。その一方、宮藤さんはすごく慎重で、ずっと答えをはぐらかされてて。そこに松坂桃李が登場するんですね(笑)」

──松坂さんが登場されるのは、完成報告会見でおっしゃっていた大河ドラマ『いだてん』の打ち上げですね(笑)。そこから一気に進んだのでしょうか。

監督「(『いだてん』の打ち上げの)翌日、宮藤さんから『昨晩、桃李くんからこんな提案があって、書いてみようと思います』と連絡があって。そこから『ゆとり』の映画化が急激に動き始めました」

映画『ゆとりですがなにか インターナショナル』

2023年10月13日(金)公開
脚本:宮藤官九郎
監督:水田伸生
出演:岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥、安藤サクラ、仲野太賀、吉田鋼太郎、ほか
配給:東宝

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