スリリングで肉感的、エゴラッピンの夏の恒例ワンマンが決定

2023.6.23 22:30

中納良恵と森雅樹による音楽ユニット・EGO-WRAPPIN’

(写真1枚)

EGO−WRAPPIN’(エゴラッピン)はつくづく不思議なバンドだ。

1996年、中納良枝と森直樹によって大阪で結成された音楽ユニット・エゴラッピン。戦前のジャズ、ソウル、ブルース、レゲエ、スカ、ラテン、現代音楽など、さまざまな音楽を消化したサウンドで脚光を集めた。

・・・と書くと、そんなバンド他にもいっぱいいるじゃん、と思うかもしれない。確かにクラブカルチャー華やかなりし90年代~00年代前半には、そういったバンドは存在する。けれども、それらの多くが単なる模倣の域を超えていなかったのに対して、エゴラッピンの音楽はその本質を味わい尽くし、血肉となったものがポロッと溢れ落ちたような生々しさや土着感がある。

さらにバンドのポジションも特殊極まりない。もともとマイペースで流行に消費されないタイプの人たちとはいえ、コンスタントにアルバムを作り、ライブをするーーというサイクルを20年以上も続けていると、どんなバンドでも新鮮味がなくなるものだが、エゴラッピンは常にフレッシュで尖ったイメージを漂わせている。

いわゆる玄人好みのバンドではあるのだが、ニッチな世界だけに留まっているわけでもない。『くちばしにチェリー』(『私立探偵 濱マイク』)や『Neon Sign Stomp』(『リバーズエッジ 大川端探偵社』)、『裸足の果実』(『フルーツ宅配便』)など、ドラマの主題歌も多数手掛けているし、ライブをやれば武道館でも野音でもチケットは即座にソールドアウトする。

先日放送された『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)では、ボーカル中納良枝が「歌のプロが選ぶとにかく歌唱がスゴいアーティスト20人」に選出されていたが、ミュージシャン、監督、俳優といったクリエイターのファンが多いのもエゴラッピンの特徴だろう。音楽はもちろん、表現者としての在り方も、とにかく自由でカッコイイ。こんなバンドは、後にも先にも彼ら以外にいないのではないだろうか。

EGO-WRAPPIN’ live “Dance, Dance ,Dance” 2020.09.05 at Hibiya Open-Air Concert Hall

とはいえ、エゴラッピンというバンドを知るには、やはりライブを体験するのが一番だ。スリリングに躍動するバンドアンサンブルと、それに拮抗しながらグルーヴする、中納のパンチの効いた変幻自在のボーカル。生身の肉体が奏でる音楽だけが持つ、しなやかさとザラついた質感、温もりや熱気、匂いや色彩…。

その混沌に身を任せながら自由に身体をくゆらせ、歓喜の声をあげるオーディエンスの光景も含めて、エゴラッピンだからこそ生み出せる音楽という楽園がそこにはある。ちなみに、「大阪城音楽堂」でおこなわれるライブ『Dance,Dance,Dance』(9月9日)は、夏の恒例のワンマンだが、3年ぶりの開催ということもあり、東京公演は即ソールドアウト。大阪公演は遠征組も予想されるため、チケットは争奪戦必至だ。チケットは6900円、6月24日・朝10時から一般発売。

文/井口啓子

EGO-WRAPPIN'『Dance, Dance, Dance』

日時:2023年9月9日(土)・17:30〜
会場:大阪城音楽堂(大阪市中央区大阪城3-11)
料金:6900円(前方指定席、後方スタンディング)
電話:06-6882-1224(GREENS)
※小学生以上はチケットが必要
※未就学児童の入場は保護者様1名に対して1名まで膝上無料
※雨天決行、荒天中止
※会場内での傘・日傘の使用は禁止
※パラソル・テント類、ビンの持ち込みは禁止

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本