京都の元小学校で味わう「大人の給食」、豪華なお重が眼福

2023.5.30 20:45

6種の小鉢が並べられたお重は、中庭の大階段をイメージ

(写真7枚)

京都屈指の観光名所・清水寺の近くに佇む小学校をコンバージョンした「ザ・ホテル青龍 京都清水」(京都市東山区)で、学校給食にヒントを得たというディナーコース「九食」が、5月15日にスタート。元小学校で給食が食べられるというユニークなアイディアに興味をそそられ、試食会に参加してきました。

1年を通して、国内外から訪れる観光客でごった返す清水坂に位置しながら、敷地内へ一足踏み入れるだけで穏やかな静けさを感じられる同ホテル。80年以上にわたり、地元の子どもたちから親しまれた「清水小学校」をコンバージョンしたラグジュアリー&ノスタルジックな空間には、セレブがお忍びで宿泊するなど、京都の憧れホテルとして存在感を放っている。

同ホテルオリジナルの「給食」をいただけるのは、かつての中庭の大階段を上った先にある、図書館をイメージしたダイニング。同ホテルの総支配人・広瀬康則さんは、「今回初めてディナーコースをご提供するにあたり、当ホテルの最大の特徴である『元小学校』というポイントを生かそうと、このアイディアを採用しました」と、このホテルならではの、遊び心溢れるコースが誕生した経緯について語った。

■ セレブな給食、味付けは京風で「ホッ」とする

「牛肉フィレ肉の塩麹マリネ 温野菜 赤ワインソース」清水焼と小石原焼を融合した「蘇嶐窯工房」に特注でオーダー。食べ終わると同ホテルのモチーフが施されているのが分かる。

1部屋約10万円〜というリッチなホテルで食べられる給食って? 期待に胸を弾ませながら待っていると、給食という言葉からは想像できないゴージャスな階段状のお重に、美しく並べられた6種類もの前菜が運ばれてきた。聞くとこのお重は、先程登ってきた大階段をイメージしたものだそう。学校のエッセンスを取り入れながらも豪華に仕上がったプレゼンテーションに写真を撮る手が止まらない。

前菜には京小松菜、京揚げ、にんじんの酢味噌和えや、パプリカとアボカドの合わせ味噌白和えなど、すべてに味噌を使用。小鉢が6種も並び、それだけでも満足なラインアップだ。また、豪華絢爛な見た目とは裏腹に、京風のやさしいホッとする味付けが関西人にはうれしいところ。

その後、豆乳を使った洋風茶碗蒸し、メインとなる白味噌ソースを使った鯛の菜種焼き&牛フィレ肉の塩麹マリネが続き、ますます我々の知る給食からはほど遠い贅沢なメニューに。しかし、京都の野菜や味噌などをふんだんに使うことで、地産地消の食育をオマージュするなど、細部に給食要素が込められている。

前菜やメイン、デザートなど全9つのメニューで構成されていることから、言葉遊びで「九食」と呼ぶ茶目っ気が効いたこのコース。すべてのメニューに味噌や麹といった発酵食品が取り入れられているうえ、和食の要素も含まれている。そのため、一見ヘビーに思えるメニュー構成だが、心地よい満腹感で完食。同ホテルでしか体験できない唯一無二の給食を味わえた。

ディナーコース「九食」は、宿泊料金に含まれる。

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本