映画で「観たことない岡田准一と綾野剛を見せたい」と藤井監督

2023.5.24 18:30

映画『最後まで行く』の脚本・監督を務めた藤井道人監督

(写真5枚)

■座長・岡田の存在感、アクションシーンへのこだわり

──岡田さん、綾野さんのほかにも、工藤の妻・美佐子に広末涼子さん、物語の鍵を握る青年・尾田に磯村勇斗さん、得体の知れない組長・仙葉に柄本明さんなど、豪華なキャスティングが見どころとなっています。柄本さんの存在感も素晴らしかったですね。

僕にとって「ラスボス」のような俳優さんです。尊敬もしていますし大好きなんですけど、やっぱり緊張しちゃうんですよね。「台本なのに台本に聞こえない」という演技がすごい。

──なるほど。柄本さん演じる仙葉の見どころのひとつに、「砂漠のトカゲ」の例え話をされるシーンがあるかと思います。工藤と矢崎が金庫で死闘を繰り広げる場面でも、トカゲの動きに似ているなと感じたんですが、意識されたんでしょうか。

映画『最後まで行く』15秒CM 砂漠のトカゲ篇

アクションシーンについては、アクションコーディネーターとして園村健介さんに全体を作っていただき、そこに岡田さんが役として肉付けしていく方法で進めていきました。作中で工藤と矢崎が金庫や墓場で戦うシーンがありますが、映画のモチーフになっている「トカゲっぽさ」を入れたら良いんじゃないか、と岡田さんが提案してくださり、トカゲっぽい動きを考案してくれました。

──特に金庫のシーンは壮絶で追いかけてくる矢崎に恐怖を感じるというか、とても印象に残っています。

そうですね。地面を這いつくばっている工藤と矢崎。ある種、階層の違う2人が立場や社会的地位を越えて地面に這いつくばるっていうカットにアクションを加えてくださり、映画的に豊かさが出たシーンでもあります。

──金庫シーン撮影後に岡田さんと綾野さんがハグをされているメイキング映像を拝見したんですが、死闘を繰り広げられたんだなっていうのが伝わってきました。

映画『最後まで行く』公開記念ナビ特番 キャラクター編

僕も観ました、その映像。何回壁にタックルされるんだろう、剛さんはっていう(笑)。

──確かこのシーン、1日で撮影されたんですよね。

1日で撮影しました。現場では岡田さんが「俺がフロアディレクターやるよ」って回してくれたんですよ。アクションって体の動きなどさまざまなシーンを撮影するので、100カット近くあるんですが、「そんなんじゃ終わんないよ」って岡田さんが率先してくださって。みんな岡田さんについていって。

──岡田さんが座長として先頭に立たれていたんですね。

はい。だからちょっと巻いて終わりました。本当に兄貴という感じで。

最後まで行く

2023年5月19日(金)
全国東宝系にて公開中

監督: 藤井道人
出演:岡田准一、綾野剛 ほか

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