「肉マニア」の阪神タイガースOB、神戸・三宮で焼肉店を開業

2023.5.13 17:15

「神戸ビーフ焼肉 お加虎」寡黙な岡本浩二さん(写真左)と社交的な加藤隆行さん(右)のダブルエース。どちらも190cm近い体格で大迫力

(写真5枚)

阪急「神戸三宮」駅から歩いてすぐの繁華街「北長狭」に5月12日、焼肉店「神戸ビーフ焼肉 お加虎」がオープン。焼肉激戦区としても知られるこのエリアで、神戸牛をはじめ佐賀牛、鹿児島黒毛和牛といったブランド牛をリーズナブルな価格で提供する、というのが売りの同店だが、実は店名が匂わせるとおり、店主が阪神タイガースの元選手だということでも注目を集めそうだ。

■「野球で培った体とメンタルの強さが生きている」

190cm近い大きな体で店に立つのは、1999年ドラフト3位指名投手の岡本浩二さんと、2000年ドラフト5位指名投手の加藤隆行さんの2人。

2004年に22歳で現役を引退して以降、JR「住吉」駅前でもつ鍋居酒屋やラーメン店の店長を務めるなど、飲食業界でセカンドキャリアを過ごしてきた加藤さんが、現役時代に仲の良かった1歳上の岡本さんと17年ぶりに再会。同じく引退後に飲食業を続けていたこともあって意気投合し、牧場回りが趣味という「肉マニア」の岡本さんの知識を生かした焼肉店を開くことになった。

「僕は昔から人が好き。現役の頃から飲食業に興味があったわけではありませんが、飲食を始めて接客が向いていると再確認しました。野球選手としてはあまりうまくいきませんでしたが、野球で培った体の強さとメンタルの強さがこの仕事をするうえで生きていると思います」と加藤さん。

大きな体と目力はプロ野球選手のそれと同じく迫力があるものの、丁寧な口調と店や自身のことを分かりやすく説明してくれるトークは軽快。一方、「あまり前に出ることが得意ではないです。みんなの先頭に立って引っ張る人を支えるタイプの人間。だから加藤の手伝いができるし、僕自身もやりやすい」と控えめに語る岡本さんは、加藤さんと正反対のキャラクターだ。

阪神タイガース関係者や有名OBから贈られた祝花がずらり

短い現役生活を終えて以降、長きにわたってセカンドキャリアを歩んできた2人は、「僕はたまたま人に恵まれて飲食を始めて、それが自分に向いていた。僕のような性格じゃなくても、それぞれの個性に合った世界がきっとあるはず」(加藤)、「現役でうまくいかなかった選手や現役を終えた選手にとってセカンドキャリアは大きな悩みごと。今後は自分の経験を生かしてアスリートのセカンドキャリアの助けもしていきたい」(岡本)と、アスリートの現役以後に目を向ける。

■ 肉マニアの岡本さんが自信を持つ、極上和牛を堪能

そんな同店では、煙のなかから現れる上質和牛の盛り合わせ「肉の玉手箱(和牛ロース、和牛バラ、和牛カルビ、和牛すだれ焼き、厚切りタン、焼き野菜4種)」(2人前・8228円)をはじめ、「和牛クラシタすだれ焼」(180g・3830円)、「厚切りタンステーキ」(120g・2178円)、「神戸牛シャトーブリアン」(100g・7130円)など、肉マニアの岡本さんが出合った牧場から仕入れる極上肉を堪能できる。

写真は「肉玉手箱(2人前)」8228円。和牛ロース、和牛すだれ焼きなど豪華なセット

「大人から子どもまで、『元野球選手』という言葉で喜んでくれる人がたくさんいる。このお店を繁盛させて、少年野球の試合で勝った子どもたちに無料でお腹いっぱいの焼肉を食べさせてあげたい、これが今の僕の夢です。そしてもっと大きな夢は、僕と岡本先輩の教え子が阪神に入団し、優勝投手になってくれること! ぜひ実現させたいです」と加藤さん。

場所は阪急「神戸三宮」駅から歩いて5分。営業時間は夕方5〜深夜0時(ラストオーダーは夜11時)。無休(年末年始休業あり)。

取材・文・写真/上地智

「神戸ビーフ焼肉 お加虎」

2023年5月12日(金)オープン
住所:兵庫県神戸市中央区北長狭通2-2-9
営業:17:00〜24:00(LO23:00)
電話:078-381-8729

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