バラエティタレントのトップランナーとしてテレビ業界で活躍している久本雅美。だが、彼女の原点かつ真骨頂を見せる場は舞台にあり、最も本領発揮されるのが、ＷＡＨＡＨＡ本舗の全体公演だ。今年は各地を巡回したのち、７月に大阪公演がおこなわれる。

■ 「お客さまの笑い声が、私の栄養ドリンク」

１９８４年に劇団ＷＡＨＡＨＡ本舗を立ち上げて以来、約３０年にわたり、作・演出の喰始（たべはじめ）や盟友の柴田理恵、梅垣義明らと笑いを追求したパフォーマンスを繰り広げている。

「不思議なもので、年々面白くなっている」と舞台の醍醐味を語る。「毎回、お客さまの反応が違いますし、楽しんでもらっているかどうかダイレクトに伝わってきますので、面白いですし、奥が深いです」と、充実感に満ちた笑顔を見せる。

ＷＡＨＡＨＡ本舗の全体公演では、バラエティ番組での姿をはるかに凌ぐ、大胆でキレキレのパフォーマンスで沸かせる久本。観客も抱腹絶倒だ。「私、笑いがなかったら死んじゃうというくらい、本当に好きです。お客さまの笑い声とか、喜んでいらっしゃる姿が私の栄養ドリンクであり、精力剤であり、なくてはならない元気の源です」。

■ 「高齢になっても、暴れ回ろうと心がけている」

全体公演で披露するピンネタは毎回、新ネタ。無から有を生み出す苦労を味わいながらも、「（お笑いを）やる分には難しいですが、だからこそ永遠に求めていくもの」とどん欲だ。

タイトルの『シン・ワハハ』にちなみ、今年はどんな「シン・久本」を見せてくれるのかと尋ねた。「高齢になっても足腰が緩むことなく、暴れ回ろうと心がけていますので、珍獣の『珍』ですね。『珍・久本』に進化していきたいと思います！」。

年齢を感じさせないパワフルなステージと、笑いへの飽くなき探求心。そんな姿をぜひ楽しんでほしいと、「生の人間の笑いの情熱を感じていただいて、明日への活力にしていただければ」とこの夏の全体公演に向けて意気込んだ。

ＷＡＨＡＨＡ本舗全体公演『シン・ワハハ』の大阪公演は、７月２９日・３０日に「森ノ宮ピロティホール」（大阪市中央区）にて。チケットは８８００円（現在販売中）。

取材・文・写真／岩本