「笑いのためなら何でもやる」と、観客を巻き込み、ダンスにミュージカルにと、さまざまなパフォーマンスで沸かせる笑いの劇団・ＷＡＨＡＨＡ本舗。劇団の中核を担う久本雅美も毎回、パワフルなステージで観客を楽しませる。

■ 「心配なのは、若手たち（笑）」

この夏は全体公演『シン・ワハハ』を開催。大阪市内で取材会を開いた久本によれば、今回の公演内容については作・演出の喰始（たべはじめ）から、漫画家・赤塚不二夫のキャラクターをモチーフにした「赤塚歌舞伎」や「２代目梅ちゃん選挙」といったアイデアが出ているという。

「『赤塚歌舞伎』はバカボンやバカボンのパパなど赤塚不二夫さんの漫画のキャラクターの個性を活かした、歌舞伎をモチーフにした笑いで楽しんでいただけると思います」と久本。

ちなみに「２代目梅ちゃん選挙」とは、「梅垣義明を引退させて、若手の劇団員が梅ちゃんを超えるようなネタで、２代目梅ちゃんの座を争うものです。ただ、心配なのは、若手たちが本当に梅ちゃんになりたいのかということです（笑）」。なお、作・演出の喰が一方的に「梅ちゃん、引退ね」と梅垣に引導を渡し、開催が決まったという。

■ 「明日への活力となれるような笑いを」

松竹新喜劇などさまざまな舞台にも出演している久本。そんななか、拠点のＷＡＨＡＨＡ本舗が「１番しんどい」と打ち明ける。「ＷＡＨＡＨＡ本舗の舞台は笑いのみを追求しますから、毎回、新ネタを作るうえで自分自身が今、面白がっていること、やりたいことを追求しなきゃいけない。自分との戦いの場所であり、しのぎを削る場所です。いろいろ悩むことも多いので、正直言うてＷＡＨＡＨＡの舞台が１番しんどいです」。

とはいえ、ＷＡＨＡＨＡ本舗は「おもちゃ箱をひっくりかえしたようなもの」と久本。「次から次へと面白いパフォーマンスを繰り出して、明日への活力となれるような笑いを届けていきたいと思います！」と気合を入れた。

ＷＡＨＡＨＡ本舗全体公演『シン・ワハハ』の大阪公演は、７月２９日・３０日に「森ノ宮ピロティホール」（大阪市中央区）にて。チケットは８８００円（現在販売中）。

取材・文・写真／岩本