100円値上げで「#映画離れ」、でも実態は「映画館離れ」?

4月17日にオープンしたばかりの「TOHOシネマズ ららぽーと門真」(大阪府門真市)
「TOHOシネマズ」(代表:池田隆之)が5月1日、一般鑑賞券(チケット)の値上げを発表。6月1日から、現行1900円から2000円となるが、さっそくツイッターでは「#映画離れ」がトレンド入りした。
同社の値上げは2019年6月以来、実に4年ぶり(当時は1800円から1900円に)。エネルギー価格の高騰や円安による仕入れコストの上昇、アルバイト人件費を中心としたコスト増などが大きな要因と説明しているが、コロナ禍で映画館が閉鎖された期間を考えると、気持ち的には実質200円の値上げといってもいいかもしれない。ただ、今回トレンド入りした「#映画離れ」を紐解いていくと、SNS上には一筋縄ではいかないコメントが散見され、非常に興味深かったりする。
実は、この100円のチケット値上げに悲鳴をあげている人は、意外と少ない。年に1〜2本くらいのライト層にとってはたいした打撃ではなく、かといって、月に5〜6本以上観る熱心な映画ファンにとっても「趣味」であるからして、昨今の値上げラッシュを考えると誤差の範囲内だ。100円で映画離れになる人は、もうすでに映画から離れているというわけで、むしろSNSで目立つのは「#映画館離れ」という言葉だ。
なぜ「映画館離れ」が起きているのか。まず、サブスクによって、わざわざ映画館に足を運ばなくても、好きなときに好きな映画が観られる環境になったのが大きい。特にコロナ禍による「巣ごもり需要」で、Amazonプライム・ビデオやNetflixを利用する人が増え、手軽さや安さは言うに及ばず、配信化までのサイクルが短くなったことで、映画はさらに身近なものになった。ちなみにこの傾向は、経産省の調査によるとシニア世代で顕著だったりする。
次に目立ったのは、映画館におけるマナーの問題。全席指定となった今、隣に誰が座るか分からないことを「客席ガチャ」と表現する人もいる。幼児が泣いてうるさい、という話ではなく、ぺちゃくちゃ喋ったり、スマホをいじったり、座席に座っていられずガサゴソしたり。しかも最近は上映時間の長い作品が増えていることもあり、ガチャに外れた日には目も当てられず、値上げでマナーの悪い客がいなくなるならむしろ歓迎という声もある。
そして、若者を中心に多かったのが、「面白いか分からない映画に、2000円は出せない」という意見。コスト・パフォーマンス(コスパ)ならぬタイム・パフォーマンス(タイパ)という言葉が使われるようになって久しいが、時間のない今の若者たちは映画やドラマを倍速で観ることが当たり前。演出の「間」なんてものは、ここには存在しない。
1本の上映時間が2時間を超える作品が増えた今、映画館で映画を観るという行為は、誰がが面白いと保証してくれなければ、非常にタイパが悪いというのが彼らの言い分だ(原作モノが人気なのもそういうワケだろう)。では、1900円ならタイパはいいのか。否。そもそも、そういう鑑賞スタイルならば、いくら劇場が最新鋭の設備を整えたところで、そこに醍醐味は感じられないだろう。
映画離れからの、映画館離れであるが、文化庁のサイトにこういう文言がある。「映画は、非日常空間である映画館等の暗やみの中で自己の存在を消し、集中して、大スクリーンによる高画質の映像と、包み込むような高音質の音響を味わい、さらに周囲の観客との一体感を得ることができるもの」。これは子供たちの情操教育における記述ではあるが、大人にとってもスペシャルな体験が映画館にきっとあるはずだ。
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