植物の宝庫・朝ドラ聖地へ! 大阪から「鉄道旅」で高知を満喫

2023.4.22 08:30

高知〜中村・宿毛間の特急「あしずり」号が、連続テレビ小説『らんまん』のラッピング列車に

(写真23枚)

4月から放送がスタートした連続テレビ小説『らんまん』(NHK朝ドラ)。神木隆之介が演じる主人公・万太郎のモデルとなったのが、世界に誇る植物分類学者の第一人者・牧野富太郎博士だ。博士の故郷である高知県では、その魅力を紹介するイベント『牧野博士の新休日』が開催中。聖地である高知はますます盛り上がりを見せている。

大阪から高知へのアクセスは、飛行機(高知空港)や高速バスなどさまざまだが、今回は高知の自然と食をより満喫できる「鉄道旅」をチョイス。博士ゆかりのスポットだけでなく、高知を存分に堪能できる内容に。

■ アンパンマン&らんまん列車に乗って聖地へ

新大阪駅から岡山駅まで新幹線で向かい、高知駅まではJR四国の特急「南風」で(約2時間半)。赤と黄色の2種類の「アンパンマン列車」が、自然いっぱいの景色が広がる岡山駅~高知駅間を毎日運行している。車内もシートや天井、カーテンまでアンパンマンと仲間たちで彩られており、子どもたちはテンションが上がること間違いなしだ。

岡山駅から高知駅は特急「南風」のアンパンマン列車で!

その後は、高知〜中村・宿毛間の特急「あしずり」号で、富太郎の生まれ故郷・佐川町の最寄り駅、佐川駅へ(約30分)。4月14日から『らんまん』仕様のラッピング列車になっており、朝ドラファンは見逃せない(運行スケジュールは日により異なる)。

■ 牧野富太郎博士の生まれ故郷・佐川町を歩く

佐川駅から歩いて10分ほど、生家跡地に建つ「牧野富太郎ふるさと館」では、遺品や直筆の手紙、原稿などを展示されている。また土佐酒を代表する「司牡丹酒造」の酒蔵が立ち並び、酒造の見学も。「牧野公園」ではヤマトグサといった富太郎が命名した種など、博士ゆかりの約400種の山野草が楽しめる。

土佐酒を代表する「司牡丹酒造」

博物館「佐川町立青山文庫」では、放送に合わせた特別展『植物学者・牧野富太郎の歩み』を開催中(10月15日まで)。「富太郎が生まれたまち佐川」「植物学者への道」「富太郎の功績」の3部構成で、当時の歴史背景などを加えながら、牧野博士の事跡がわかりやすく紹介されている。

■ 3000種以上の植物が彩る「高知県立牧野植物園」

名物・カツオのワラ焼きタタキや屋台餃子など高知グルメを満喫できる「ひろめ市場」、坂本龍馬像が立つ「桂浜」など観光名所が点在する高知市。市内にある牧野博士ゆかりの地といえば、富太郎逝去の1958年、高知市の五台山に開園した「高知県立牧野植物園」だ。

「高知県立牧野植物園」に立つ牧野富太郎像

博士ゆかりの野生植物など3000種類以上の草花が園内を彩り、多種多様な植物に出合うことができる。また併設の「牧野富太郎記念館 展示館」では、富太郎が描いた植物図や収集した蔵書、写真などから、その生涯や業績を学ぶことも。

■ 自然と食を堪能できる「観光列車」で高知を満喫

そのほか、高知をもっと満喫したい! そんな人には観光列車「志国土佐 時代(トキ)の夜明けのものがたり」がおすすめ。高知〜土佐久礼・窪川間を金土日祝に走っており(6月30日までの金曜は、高知〜安芸・奈半利のごめん・なはり線での運行)、広い車窓から雄大な山、川、海を眺めながら、車内では地元こだわりの食材をふんだんに使用した御膳や地酒を味わえ、なんとも優雅な時間を過ごすことができる。

「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」1号車「KUROFUNE」内装。文明開化期から萌芽する19世紀末芸術を想起させるデザイン(写真は高知〜奈半利の「煌海の抄」)

途中停車駅では30分ほど自由時間があり、道の駅など周辺を散策できるのもうれしいポイント。また列車が駅を通過する際、車窓から地元の人たちが手を振ってくれ、高知の人々のあたたかいおもてなしを体感できる。

現在JR四国では「志国土佐 時代の夜明けのものがたりと牧野富太郎博士の出身の町・佐川町をめぐる旅」「志国土佐 時代の夜明けのものがたりと牧野公園花めぐり」など日帰りツアーもおこなわれているため、必見だ。

牧野富太郎博士の誕生日でもある4月24日放送の『らんまん』では、東京での博覧会から万太郎(神木隆之介)が佐川に帰るシーンが描かれる。朝ドラ聖地めぐりの際は、高知の自然を満喫できる電車旅も候補に入れてみては。

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