関西人のみなさん「立ち止まる」が正解です、動く歩道の乗り方

2023.4.10 07:15

商業施設「なんばCITY」の本館と南館を結ぶ動く歩道。昔は「立ち止まらずに」とアナウンスされていた。

(写真4枚)

先日、商業施設「なんばCITY」(大阪市中央区)の動く歩道を利用したところ、「立ち止まってご利用ください」というアナウンスが。あれ、昔は「立ち止まらずに(歩いて)」て言ってなかった? みんなはどう乗っているのだろう・・・。

■ 9割以上が「歩く」と回答

そこで、Lmaga.jpの公式ツイッターで関西人にアンケートを実施。1859人中、9割以上が動く歩道を「立ち止まらずに」利用していることが分かった。コメントには、「いらちなんで、サクサクいきたいです」「少しでも早く目的地に向かうための物だと思っているので止まるなんて考えにないです」という意見や、「歩く歩道じゃなかったっけ?」と歩く気満々の声も。

そんななか、「ムービングウォークでは立ち止まらずにってアナウンスされていますよ」というコメントを発見。やっぱり・・・動く歩道で「立ち止まらずに」のアナウンスを聞いたのは筆者だけではなかった。

施設内のムービングウォークでは、一体どのようなアナウンスが放送されているのか? 大阪で動く歩道を設置している商業施設「なんばCITY」と、日本で初めて動く歩道を設置した阪急電鉄に現状を訊いた。

■ 聞き間違いじゃなかった、動く歩道のアナウンス

まずは、筆者が以前「立ち止まらずにご利用下さい」のアナウンスを聞いた「なんばCITY」に過去のアナウンスについて質問したところ、「2022年1月頃に館内にあるほかのエスカレーター等も含め、放送内容を更新する機会があり、その際に改めてメーカーに確認したところ、『立ち止まって』がメーカー推奨との見解を得たため、安全上の観点からそのタイミングで変更を実施いたしました」とのこと。

昔は「立ち止まらずに」とアナウンスしていたということで、やはり聞き間違いではなかった!

さらに日本初だと言われる大阪・梅田の阪急梅田駅と百貨店をつなぐ動く歩道にたずねると、「現在も『立ち止まらないでください』との放送をしておりますが、その前に『降り口付近では』の文言があります。後ろから来る人とぶつかる危険があるので、『降り口付近では、立ち止まらないでください』と放送しております」と、降り口付近限定で立ち止まらないように呼びかけているそう。

■ 結局どっちが正解? プロに見解を訊いた

気付かなかった・・・ なかには注意書きで歩かないよう呼びかける施設も

基本的に施設側は立ち止まって乗ることを推奨しているものの、独自調査では90%以上の人が歩いて移動しているのが現状。一体どう利用するのが正しいのか、利用者の安全を守るエレベーターやエスカレーターのスペシャリスト「一般社団法人日本エレベーター協会」に話を訊いた。

利用のしかたについては、「当協会では、立ち止まって乗るようお願いしています。エスカレーターと同じ理由になりますが、立ち止まって乗られている利用者の横を歩行されると、立ち止まっている利用者にぶつかる危険があります」と、安全面を考慮して立ち止まるのが正解だという。

アンケートでは、「目的地に少しでも早く着くためのもの」「立ち止まったらもったいないって感覚になる」という認識の人が多く見られたが、歩行に支障のある障害を持った人や高齢者、幼児といった交通弱者の移動を扶助、重い荷物を持つ人の移動を扶助する役割があるため、確かに歩かず利用するのがベターだろう。

ということで関西人のみなさん。動く歩道の乗り方は「立ち止まる」が正解です。

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