蜂、毒キノコ、ほこり…狂った展示揃う「毒展」、大阪で開幕
自然界に潜む「毒」にスポットを当てた『特別展「毒」』が3月18日、「大阪市立自然史博物館」(大阪市東住吉区)にてスタートした。
動物学・植物学・地学・人類学・理工学のスペシャリストたちが約250点もの「毒」を徹底的に掘り下げ、それぞれの視点で解説する同展。紫や緑といった毒々しいカラーリングの会場には、毒を出す寸前のハブやオオスズメバチが30〜40倍の大きさになった大迫力の拡大模型や、毒キノコと類似する食用キノコをセットにした展示、人間と毒の歴史など、ユニークな全5章の展示が揃った。
長谷川学芸員は、「私たちは普段、毒に囲まれて生活してるんです。それを示したくて、ホコリまで展示しました。多分史上初です」と笑う。
第2章「毒の博物館」では、動物や植物など人間の身近にある様々な毒に迫る。長谷川学芸員は、「人に有効であるか、そうでないかという違いがあるだけで、植物はほとんど毒を持ってるんです。例えば普通に食べているインゲンマメも、きちんと加熱しないと有毒です。また、『青梅は食べるな』なんて言いますが、やっぱり毒がある。昔からの教えはちゃんと守るべきですね」と語る。
さらに、東京開催時にSNSで「気が狂っていて最高」と絶賛された、「どの蜂に刺されるのが最も痛いか」を体を張って数値化した「シュミット指数」の展示もスタンバイ。あらゆる角度から「毒」について理解することができる。
17日の記者内覧会では、監修した「国立科学博物館」の細谷剛さんが登壇。「毒には、背徳感とか、ちょっとドキドキするような怖い印象があると思いますが、実は身の回りにいっぱい存在しているんです。『毒とは何なのか』を考えるきっかけにしていただければ」と、コメント。
グッズ売り場には、公式図録(2400円)、「ベニテングダケぬいぐるみ」(1万1000円)、「『毒』焼印入りまんじゅう」(6個入・972円)といった展覧会限定品が多数並ぶ。
期間は5月28日まで、同博物館「ネイチャーホール」にて開催。入場料は大人1800円、高大生1500円、小中生700円。開館時間は朝9時半〜夕方5時(入場は夕方4時半まで)。
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