マンゲキの異端児・ダブルアート、尖り節で貫く「決意の出囃子」

お笑いコンビ・ダブルアート(左からタグ、真べぇ)
■僕の目標は、「タグが認められること」(真べぇ)
瀬戸:小学校からの幼なじみの2人やけど、お互いを見て、どんな芸人やなって思ってる?
タグ:真べぇは、しょうもないことを全力でできますね。僕にはできない・・・俯瞰で見てしまうところがあるので。
真べぇ:僕はお笑いを「楽しい」の方向でいってるんで。でもタグは「おもしろい」、自分が信じてるもんがおもしろいっていうスタンスでやっていて、嘘をつけないんですよ。
瀬戸:ダブルアートの色としてはマッチしてるけど、真逆やもんね。ほんまに別人。
タグ:真べぇは最高におもろい素人ですよ(笑)。ほんで、懐の入り方うまいんです。だから小手先のプロフェッショナルというか・・・。
真べぇ:誰が素人やねん!(笑) でも、小手先で今までやってきたっていうのは、めちゃくちゃ自覚があります。でも、それが好きなんです。ほんまにずっと楽しくやってて、お笑いに関して芯がないんですよ。これは絶対やりたくないとか、本当にないですね。

タグ:「楽しい」っていう芯はあると思いますよ。だから懐もでかいんですけど、芸人はやっぱり「形」を作らなあかん。それを真べぇなりに研ぎ澄ましていって、もっとグッと入っていってほしいなと思うことはあります。でも逆に、ここボケにならへんって思ったとき、小手先のリアクションでこんなに笑い起こせるのはこいつだけやろうなと。
真べぇ:中学校のときからタグに「お笑い芸人になれ!」って言い続けていて、タグがほんまに芸人になるときに僕がノリで付いてきてもうたんですよ。なんで、特殊かもしれないですけど、僕の目標は「タグが認められること」。お客さんがネタを見てドン引きしてるときすらも、結構気持ち良かったりするんですよ。
タグ:僕がついていけへん空気にさせてしまったところもあるんですけど、そういう「ネタに戸惑う期間」があって、僕らは結構苦労をしてきたので・・・。でもここにきて、1年目くらいのフレッシュな気持ちでやれてるんです。
瀬戸:すごいコンビやね! でも、ダブルアートのここ数年の感じを見てると、やっとお客さんが見方を分かってくれるようになったというか。タグの芯を持った狂気的なボケが躍っている空気に、ちゃんとお客さんを巻き込んでる感じがあるもんね。
タグ:そうなってきてるんですかね? でも最近、僕がやってることに対して真べぇも一緒にやろうとしてくれてる感じがすごく伝わってきますし、今こそ「なめんなよ」って気持ちが1番強いかもしれないです。僕ももっと分かってもらうために、真べぇにもお客さんにもアプローチせなあかんなって。
瀬戸:もっと上にいけるコンビっていう潜在能力は、昔からどの芸人も認めてるやんか。それがやっとマッチしてる時期にきたんやなぁって思うわ。
タグ:僕ら、次に売れる「ネクストブレイク芸人」って言われ続けて、もう10年以上経ってるんですよ(笑)。
瀬戸:やってることはそんなに変わってないかもしれないけど、なんか2人の空気感というか。コンビ感のバランスと時代がやっとマッチしてきたんかなぁ。

瀬戸:お笑いの話で熱くなってしまいましたが、今回出囃子特集ということなので。ダブルアートにとって、出囃子とはというものなのか? というのを聞かせていただきたいんですけど。
真べぇ:僕は「スイッチ」ですね! あの曲聞いたら、「お笑いスイッチ」が入る。
瀬戸:入れざるを得ない曲やもんね。でもさ、「ペコペコするのが大嫌い」って流れてすぐに「どうも、ダブルアートです!よろしくお願いします〜」って・・・。
真べぇ:いや、めっちゃペコペコしてるんですけど(笑)。
タグ:ほんまやん!あかんやん!今気付いたわ!(笑)
瀬戸:もう1発目のボケ始まってるってことですもんね。でもこの曲は確実にスイッチ入るわ! タグは?
タグ:僕は「校歌」みたいな感じですかね。自分たちが作った曲ではないですけども、やっぱり自分らの思いとか、これから作り出していきたい自分の人生や芸風・・・その道っていうのが込められているっていうところで。
瀬戸:素晴らしい。良い答えやわぁ。
タグ:9回やってきて、今までになかったですか?
瀬戸:校歌はなかったなぁ。「スイッチ」は5人ほどいました。ただ一番言い方明るかったよ!(笑)
タグ:それが真べぇの良いところですね。それなりのテンションで言えてるから。
真べぇ:いや、ちゃんと恥ずいけどなぁ!(笑)

◇
取材/瀬戸洋祐(スマイル)写真/木村華子
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