関西のダンスカルチャーを牽引してきた振付師／ダンサー・尾沢奈津子率いる、パフォーマンス集団「Ｎ−Ｔｒａｎｃｅ Ｆｉｓｈ」に「終止符」が打たれることが発表。２５年にわたって続いてきた活動が、残り３回で幕を閉じる。そして、そのうちの１公演が、２月３日より大阪で開幕する。

１９９８年に尾沢が立ち上げ、中心となるキャストらに加え、その時代に合った旬なダンサーや役者、技術スタッフらとともに毎年公演を打ってきた「Ｎ−Ｔｒａｎｃｅ Ｆｉｓｈ」。キャストの人選のみならず、公演のテーマも時代背景を象徴したものが多く、メッセージ性に共感する観客は後を絶たない。固定ファンも多く存在する集団なのだ。

そして、これからも「ずっと続いて行くもの」だと捉えられていた「Ｎ−Ｔｒａｎｃｅ Ｆｉｓｈ」だが、残り３回の公演を終えると、完全解散することとなった。主宰の尾沢は「約四半世紀に渡りライフワークとしてやり続けてきたＮ−Ｔｒａｎｃｅ Ｆｉｓｈ。いつの頃からか継続するだけではなく新たなレールに乗っけて仕切り直したい、という気持ちが強くなりました」と、経緯をコメント。

そして、今回上演される新作公演に対しては「『あと３回』、今まで出演してくれたキャストや尽力して下さったスタッフ、そして長きに渡り応援してくださったお客さまへの感謝を形にすべく、まだまだ意欲的に取り組んでおります！ まだＮ−Ｔｒａｎｃｅ Ｆｉｓｈを観ていない方にも１人でも多く観劇していただき、私たちのメッセージをお届け出来る事を祈ります」と、意気込んだ。

本公演『ｆｏｏｌｉｓｈ-そんな僕らを愛せるか そんな彼らを愛せるか-』は、「生きていることを愛しいとさえ思えたら、きっと世界は違って見える」をメッセージとし、人間の愛しさと愚かさをダンスのパフォーマンスと役者の声で紡いでいく。出演キャストには関西に根を張る実力派キャストがそろい踏みするなか、１０代の若手パフォーマーも起用され、幅広い年齢層で繰り広げられる濃密なショーには期待が高まる。

『ｆｏｏｌｉｓｈ-そんな僕らを愛せるか そんな彼らを愛せるか-』は２月３〜５日に「ＡＢＣホール」（大阪市福島区）にて上演される。チケットは一般４０００円、高校生以下３０００円、現在発売中。