これが令和の豆腐屋さん? 神戸にデザイン&味良し「奴」が誕生

2022.10.30 08:15

「奴YACCO|感じのよい豆富店」のパッケージデザインには、「1歳から100歳までおいしく食べられるとうに」との思いが込められている

(写真9枚)

豆腐専門店「奴YACCO|感じのよい豆富店」(神戸市中央区)が、10月11日に神戸・三宮にオープン。「新しいのに懐かしい・・・」そんな不思議な豆腐屋さんだが、噂を聞きつけた地元の人々でさっそく熱気にあふれていた。

■ 元は「人気カフェ」、なぜ豆腐屋に転身?

「奴YACCO」の前身は、トアウエストにあったコーヒーとマラサダのショップ「RAVO BAKE COFFEE」。フォトジェニックなコーヒースタンドとして、インスタを賑わす人気店だったが、コロナ禍の影響を受けて惜しまれながら閉店した。

豆腐専門店「奴YACCO|感じのよい豆富店」の内観

「当初は移転先を探していたんですけど、コーヒースタンドはうちじゃなくてもいいんじゃないかと・・・。町のお豆腐屋さんがなくなっていっているので、この文化を残す方が僕らにはあっていると思った。3年くらいかかってやっと形になってオープンしました」と、オーナーの神原裕さんは話す。

■ ただの「映え豆腐」では終わらせない

そんな豆腐店の店内は、コンクリートむき出しのミニマムな空間で、作業場の奥にはブルーのライトが光るという豆腐屋らしからぬ内装。イラストレーター・TAKESHI WADAがデザインを手がけ、「海外で売られているような豆腐パッケージにしたかった」というカラフルで斬新なデザインの豆腐や豆乳が並ぶ。自分用だけでなく、手土産としても喜ばれそうだ。

店内の冷蔵庫にところ狭しとカラフルな豆腐が陳列され散る。これは「とうもろこし豆富」(378円)

そんな一見ビジュアル重視のように見える同店だが、「豆腐で感動できるところに到達したい」と、日本で古くから作られる在来種の青大豆と白大豆を使い、大豆の味がきちんと感じられるような豆腐を作る。また、大豆本来の味がより感じられるように、ニガリを一般的な量の半分以下に抑え、柔らかい食感に仕上げているそうで、「やっこ豆腐として食べてもらいたい」と神原さんは話す。

豆腐の種類は、「青大豆豆富」「柚子豆富」「ハーブ豆富」「湯葉豆富」「とうもろこし豆富」「山芋豆富」「あおさ豆富」(356円〜)の全7種とバリエーションは豊富。ほかに「白大豆豆乳」や「青大豆豆乳」の豆乳も揃う。

九州に何度も足を運んで探したという、豆腐に合う醤油やポン酢も販売されている

「今までの豆腐屋じゃないイメージにしたかった。かっこいいと思ってもらえたら、やりたいと若い人が入ったりして次の世代に繋げていける。そうやって町の豆腐屋を子どもたちに残していきたい」と神原さんは意気込む。場所はJR三ノ宮駅から東に徒歩約10分。営業時間は朝11時から夜7時半、日曜定休。

取材・文・写真/太田浩子

「奴YACCO|感じのよい豆富店」

住所:兵庫県神戸市中央区琴ノ緒町1-6-9 アルパ三宮1F
時間:朝11時~夜19時30分(日曜定休)

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