巨匠・ピカソの作品も8点、京都で「20世紀美術」の展覧会

パブロ・ピカソの作品(左より)『アーティチョークを持つ女』『眠る女』
20世紀初頭から現代までの美術作品を紹介する展覧会『ルートヴィヒ美術館展』が、10月14日から「京都国立近代美術館」(京都市左京区)でスタート。スペインの巨匠パブロ・ピカソ、イタリア出身の画家・モディリアーニ作品をはじめ、写真や彫刻など、多彩なコレクション約150点を鑑賞できる。
ドイツ・ケルンに1986年に開館した「ルートヴィヒ美術館」は20世紀美術に特化し、軸となっているのは市民コレクターたちによる寄贈作品。同展の企画意図について、同美術館の副館長・池田祐子さんは「一般の市民たちが積極的に関与することで、美術館の充実さが図られる良い実例。今後日本の美術館が抱えている問題を打開する解決策が見えてくるのではないか」と話す。
同展では7章に渡って約100年の美術史をたどり、館名に名を冠しているルートヴィヒ夫妻が寄贈したアメリカのポップ・アートやロシア・アヴァンギャルドなど、世界各国の多様な表現作品がそろう。なかでも、夫妻は自らの時代を象徴する存在として「パブロ・ピカソ」の作品収集に力を入れたことでも知られ、会場には戦時下の不穏な雰囲気を描いた『アーティチョークを持つ女』、生涯を通じての主題『眠る女』など8点が展示される。
また、「ルートヴィヒ美術館」のドイツ近代作品は弁護士・ヨーゼフ・ハウプリヒが寄贈したものが多数。ナチズムが台頭し近代美術が迫害を受けるなかでも収集を続けた彼は、戦禍から守りぬいたコレクションを寄贈し、同展の入口には彼の肖像画が展示されている。池田さんは「ドイツのモダニズム作品は戦禍のたらい回しで状態が悪いものが多く、借りるのがとても難しかった。描かれている内容はもちろん作品の背景、歴史も感じてもらえれば」と呼びかける。
さらに注目すべきは「写真と映像抜きに20世紀美術は語れない」という「ルートヴィヒ美術館」が誇るヨーロッパ屈指の写真コレクション。『菓子職人』(1929年)、『ライカを持つ少女』(1934年)など約7万点の所蔵品から選ばれた白黒プリントが各章に展示され、当時の人々の暮らし・文化が垣間見れる内容に。

お楽しみは最後にも。同美術館1階にある、鮮やかな赤色が目を引く会場限定の「トートバッグ」(3600円)、展覧会ロゴのクッキー入り「お菓子缶」(990円~)などのグッズコーナーも必見だ。期間は2023年1月22日まで(年末年始など休館日あり)。料金は一般2000円ほか。
取材・文・写真/塩屋薫
『ルートヴィヒ美術館展 20世紀美術の軌跡―市民が創った珠玉のコレクション』
期間:10月14日(金)~2023年1月22日(日)
※休館日:月曜(12月26日と1月9日は開館)、12月29日~1月3日
時間:10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)※金曜は~20:00
会場:京都国立近代美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町)
料金:一般2000円、大学生1100円、高校生600円※中学生以下は無料
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