舞いあがれ!第1週振りかえり・お母ちゃんとわたし

2022.10.7 08:15

空を見上げる岩倉舞(浅田芭路)(C)NHK

(写真5枚)

東大阪と長崎・五島列島を舞台に、「空を飛ぶこと」に憧れるヒロインが夢に向かって成長していく姿を描く連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK朝ドラ)。10月8日は「お母ちゃんとわたし」と題した第1週(10月3日〜7日放送)を振りかえる。

1994年(平成6年)4月、「ものづくりの町」と謳われる大阪府東大阪市で生まれ育ったヒロイン・岩倉舞(浅田芭路)は、町工場を営む父・浩太(高橋克典)、家族を手厚く支える母・めぐみ(永作博美)、そして中学受験を控える兄・悠人(海老塚幸穏)の4人家族で暮らしていた。

小学3年生に進級した舞だったが、昨年の秋から頻繁に起こる発熱に悩まされており、小学校に通うこともままならずにいる。始業式のあと高熱で1週間も学校を休んでしまった舞は、久しぶりの登校でクラスに馴染めるか不安な気持ちを隠せないでいた。

引っ込み思案な性格の舞の楽しみは、小学校で飼われているお気に入りのうさぎに「スミちゃん」と名付け、休み時間に密かにふれあうことだ。その姿を知る幼なじみの梅津貴司(齋藤絢永)のすすめもあり、舞は新しいクラスでうさぎの飼育係になることを決める。

クラスメイトの望月久留美(大野さき)とともに飼育係となった舞だが、うさぎの世話のために飼育小屋を訪れると「スミちゃん」が脱走していることに気づく。脱走したうさぎは貴司が見つけてくれて事なきを得たが、スミちゃんを探そうと必死に走り回った舞はまたもや熱を出してしまうのだった。

病院にて、熱を出す舞を心配するめぐみ。左から、岩倉めぐみ(永作博美)、岩倉舞(浅田芭路)(C)NHK

浩太とめぐみは舞を病院に連れていくが、医師からは環境を変えることを勧められる。舞の前では気丈にふるまうめぐみだが、妹のために我慢をさせている悠人へのフォロー、そして家業の手伝いや家事に追われるうちに、ついに限界が訪れて浩太の前で泣き崩れてしまう。

目に見えて疲弊していくめぐみを案じる浩太は、めぐみの母・才津祥子(高畑淳子)が暮らす長崎・五島列島(以下、五島)に舞を連れて帰ることを提案する。めぐみと祥子は長年顔を会わせておらず、今更実家に頼るわけにはいかないと迷っていためぐみだが、舞のためにも2人でしばらく五島で暮らすことを決意するのだった。

めぐみからの提案を受けた舞は、うさぎのスミちゃんや、同じ飼育係である久留美のことを気にしつつも、母の思いを汲んで五島に行くことを決める。浩太、悠人に送り出されて五島に到着した舞たちがフェリーを降りると、そこには祥子が迎えに来ていた。めぐみにとっては15年ぶりの帰郷、そして舞にとっては初めての祖母との出会いとなる。

福中島・港にて。祥子(高畑淳子)にあいさつをするめぐみ(永作博美)と舞(浅田芭路)(C)NHK

祥子が運転する船を乗り継ぎ、舞たちはめぐみが生まれ育った島へと到着する。祥子の家にはめぐみの賞状がたくさん飾られており、めぐみの「おかあちゃん、こう見えてなんでもできる女の子やったんよ」という茶目っ気ある言葉に、舞はこれまで知らなかった母の一面を垣間見る。かつてめぐみの同級生だった浦 信吾(鈴木浩介)、その息子・一太(野原壱太)といった島に暮らす人々との出会いもあり、舞の新たな生活が始まろうとしていた。

一方で、複雑な感情を抱きながらも再会した祥子とめぐみ。めぐみは大学を中退して浩太と駆け落ち同然で結婚し、二度と帰らないつもりで家を出ていたのだ。しかし、めぐみと祥子の折り合いが悪くなってからも、実は浩太が近況報告の年賀状を毎年送り続けていたことが明かされる。浩太の気遣いと、旧知の仲の信吾の訪問で場の空気も和らぎ、めぐみは「人一倍繊細な舞のためにここでゆっくり過ごさせたい」と改めて祥子に伝えるのだった。

めぐみが診療所に挨拶へ向かったあと、祥子の家には船大工の木戸豪(哀川翔)や港に売店を持つ山中さくら(長濱ねる)が訪ねてくる。祥子に紹介され少し緊張した面持ちで同席する舞は、亡き祖父が漁師だったこと、祖父が操縦していた船を今も祥子が大切にしていること、その船を作ったのが木戸であることを知る。

才津家・土間にて、祥子にタコを持ってきた山中さくら(長濱ねる)(C)NHK

その夜、さくらが持ってきたタコを興味津々で触りはしゃぐ舞だったが、舞の体調を案じるめぐみに注意されてしまう。その様子を見ていた祥子は、めぐみが我が子を思うばかりに舞の本心を封じてしまうような関わり方が気になっていた。翌日、熱を出してしまった舞は診療所の医師・谷(前川清)に診察してもらう。谷は、これまでの検査でも原因がはっきりとわからなかった舞の発熱は、ストレスや心因性のものであるのではないかと進言する。

ようやく熱が下がり、舞は島の小学校へと通うことになる。小学校では近々、海で磯の生き物を観察する校外学習がおこなわれる予定だという。帰宅後、校外学習の件を嬉しそうに祥子へ報告する舞だったが、体調を心配するめぐみの反応は芳しくない。めぐみの様子を受けて、本当は校外学習に参加したい気持ちを我慢する舞。しかしその気持ちを察した祥子に背中を押され、舞は「校外学習に行きたい」という自分の本当の気持ちをめぐみに伝えるのだった。

こうして海での校外学習へと参加することになった舞は、周囲の人々と準備を進めながら当日を心待ちにしていた。そして、一太たちとともに意気揚々と校外学習へと出かける舞だったが・・・。

本作は、空に憧れを抱くヒロインが、ものづくりの町・東大阪と自然豊かな長崎・五島列島でさまざまな人との絆を育みながら、やがて旅客飛行機のパイロットとして奮闘する挫折と再生の物語。ヒロイン・岩倉舞を演じるのは、NHKの料理番組『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』(2009年)で主人公・柊まいんを演じた後、女優や声優としてのキャリアを着実に積んできた福原遥。物語の語りは、長崎出身の歌手・さだまさしが務める。

放送は、NHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半からスタート。土曜日はその週を振りかえる。

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