強い女像=朝夏まなと? ミュージカル界で生き抜く「強さ」とは

2022.8.27 20:15

ミュージカル『モダンミリー』で主演を務める女優・朝夏まなと

(写真7枚)

抜群のプロポーションに歌唱力、ダンススキルと、日本のミュージカル界を彩る女優・朝夏まなと。宝塚歌劇団でトップスターとして培った実力、そしてその芯の強さたるや・・・次々に主役を射止めていく彼女が、長きにわたり本場・ブロードウェイで愛されてきたミュージカル『モダン・ミリー』に出演する。本人いわく「強い女のミュージカル」という本作について、また観客を惹きつける朝夏の魅力について、話を訊いた。

写真/Ayami

取材・文/Lmaga.jp編集部

■ 女優・朝夏まなと、「実はめっちゃ視野が広いねん」

ミュージカル『モダン・ミリー』は、1967年に公開された映画が原作で、「ロマンスよりも理性」と謳う女の子・ミリーが、玉の輿を夢見て田舎からNYへと出ていく物語。ブロードウェイ初演は2002年で、日本公演は紫吹淳が主演を務めた2007年が初演。今回はコロナ禍での中止を乗り越え、悲願の上演となる。

「作品らしいポーズをしてください!」というカメラマンのオファーにも、快く笑顔を見せる朝夏まなと

──『モダン・ミリー』の舞台となる1920年代は「婦人参政権」に対する人々の意識が変わっていく時代で、女性の地位は今とは違っていて。それこそタイトルにもある「モダン」の意味合いも、当時とは変わっていますよね。

当時のミリーは「自分が道を切り開いていくんだ」って、自分はパイオニアになると信じているんです。現代の女性像はそのように近づいてきてはいるけど、やはり男性には及んでいない現実はあって。でも「女性が頑張る」っていう部分に関しては共通していると思っています。

──「ロマンスより理性」って、働く女性がベーシックになってきている世のなかに響くメッセージがありそうです。

そうですね。でも初演(2020年)のとき、ミリーについて、ひとつだけ腑に落ちていなかったことがあって・・・「道を切り開いていくんだ」という割に「玉の輿かい!」っていう部分なのですが(笑)。でもこの再演に向け、改めて台本を読み込むと、ミリーには自分が目標としているものと、現実の自分の本当の気持ちをちゃんと持っているということがわかり、それにしっかりと気付いて、自分の道を選び取ることのできる強さを持っているんだなって。

10月1日・2日に「大阪・新歌舞伎座」(大阪市天王寺区)で上演される、ミュージカル『モダン・ミリー』

──選び取る・・・か。まさに女性のための作品ですね。

女性に観に来ていただいて、このミュージカルからパワーをもらっていって欲しいですね。絶対悩むことって多いじゃないですか、ミリーも作中たくさん悩むんです。でもそこを自分の足でちゃんと立って、選んでいく姿は、いろいろ選択に迫られていたりする時に共感できるんじゃないかと思うんです。

そして、女性キャラクターがみんな強い。女が強いミュージカルです(笑)! 働く女性にこそ観て欲しいな。

──「舞台」と肩肘張らずに、仕事帰りにプラッといく感じで・・・。

「キャリアに悩んでいる女性へ」みたいにね(笑)!

──キャリアという言葉が出ましたが、実はミリーは「玉の輿」とか言ってるけど、めっちゃ仕事のできる「敏腕タイプライター」という一面を持ってたりします。朝夏さんにも「実はめっちゃ〜できるねん」という面はあったりするんですか?

(悩んだ末)・・・ 実はめっちゃ視野が広いねん!

「金運が強い手相してるんです」と無邪気に手を見せてくれた

──無茶振りにありがとうございます(笑)。でも、朝夏さんの素顔を垣間見れた気がします。

すごい気付くんですよ(笑)!この人こうして欲しいのかなとか、違いとか。宝塚入ってから鍛えられたんじゃないですかね、よく周りを見るって。

ミュージカル『モダン・ミリー』

会場:大阪 新歌舞伎座(大阪府大阪市天王寺区上本町6-5-13 YUFURA6階)
期間:10月1日(土)・2日(日)
料金:S席1万1500円、A席9000円、B席5000円

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