ちむどんどん第17週振りかえり・あのとき食べたラフテーの

2022.8.5 08:15

房子(原田美枝子)に三郎との過去を尋ねる暢子(黒島結菜)(C)NHK

(写真5枚)

自然豊かな沖縄北部・やんばる地域で生まれ育ったヒロインが、東京で一人前の料理人になるため奮闘する姿を描く連続テレビ小説『ちむどんどん』(NHK朝ドラ)。8月6日は「あのとき食べたラフテーの」と題した第17週(8月1日〜5日放送)を振りかえる。

ヒロイン・暢子(黒島結菜)が勤めるリストランテ「アッラ・フォンターナ(以下、フォンターナ)」に、元従業員の矢作(井之脇海)が現れる。かつて厨房スタッフの一斉退職を企て、店に多大な迷惑をかけた矢作が今更どうしたのかと身構えるスタッフたちだったが、矢作は「もらい忘れていた退職金を受け取りにきた」と言い残して去っていく。オーナーの房子(原田美枝子)いわく、矢作は退職後に麻布の一等地に店を構えるも上手くいかず、資金繰りも間に合っていないのだという。

一方で、結婚に向けて準備を進める暢子と和彦(宮沢氷魚)だが、和彦の母・重子(鈴木保奈美)からは変わらず反対を受けていた。そして、2人の結婚を阻止しようとする重子がとった次の行動は、和彦の勤め先「東洋新聞社」に足を運び、上司の田良島(山中崇)に「息子と比嘉暢子さんの結婚に反対してください」と伝えることだった。

重子の目的は、和彦の不在時にあえて面倒な母親として社内に知れ渡るような行動をとることで、間接的に和彦と暢子の関係をこじれさせようというものだったが、田良島もその狙いを見透かしていた。

動揺する「アッラ・フォンターナ」のスタッフたちを静める房子(原田美枝子)(C)NHK

そして翌日、暢子がフォンターナへ出勤するとある事件が起こっていた。フォンターナの売上金と、「登記済権利書」が何者かによって盗まれていたのだ。権利書はどうやら矢作が持ち出したようであると判明するも、房子の指示でひとまず店は通常通り営業することに。しかし、その日の営業後、矢作に融資していたという権田(利重剛)という男が店の権利書を持って現れる。

権利書と引き換えに取引を迫られた房子だが、権田の理不尽な要求には一切応じはしない。さらに権田からみかじめ料を払うように脅されても、「うちはそのような取引は一切いたしません」と言い切る。不穏な空気が漂ったまま、権田は子分たちを引き連れてひとまずその場を去るが、店の今後を脅すような権田の言葉に従業員たちは動揺してしまう。

しかし、房子の「大丈夫。この先どんなことになろうとも、みなさんのことも必ず守る。必ずです。わたしがこれまでみなさんを裏切ったことがありますか?」という言葉に、従業員たちは房子を信じて明日からも通常どおり勤務することを決める。暢子にとっても、明日は和彦との結婚に賛成してもらうため、重子をフォンターナに招待した約束の日でもあった。

そして翌日、いよいよ和彦と重子が揃ってフォンターナに来店する。和彦との結婚に賛成してもらうべく、そしてこれまで料理と向き合ってきた自分を信じて、暢子は心を込めた一品を作る。ところがその矢先、突然強面の男たちが店に言いがかりをつけはじめ、その場は台無しになってしまうのだった。

和彦の母・重子に持っていく弁当を作りながら、和彦(宮沢氷魚)と話す暢子(黒島結菜)(C)NHK

その後も、フォンターナを中傷する張り紙やゴミが店前に散乱し、さらには無言電話、店での悪質な迷惑行為など、フォンターナへの執拗な嫌がらせは2週間以上続いていく。次第に客足も遠のき、ついには店内で騒ぎを起こしていた客とシェフの二ツ橋(高嶋政伸)との間でもトラブルが起きてしまう。状況を鑑みた房子の判断で、トラブルについては他言無用、店はしばらく臨時休業をとる形となる。

房子が心配な暢子は、下宿先には帰らずにそのまま店に残ることにする。そして、暢子の「今夜は飲みましょう」という提案で、房子と暢子は2人きりで飲み交わすことに。そこで暢子は、これまでずっと気になっていたある疑問を房子に尋ねる。

それは、暢子の後見人でもある、横浜・鶴見の沖縄県人会長の三郎(片岡鶴太郎)との過去についてだ。暢子の「どうして三郎さんと結婚しなかったんですか?」という問いに房子は、「昔話なんて、誰にもしないつもりだったけど•••」と、三郎との過去を語り始める。

その頃、フォンターナでの騒動に居合わせた和彦も鶴見へと戻り、三郎へ同じ質問を投げかけていた。戦前に惹かれあった房子と三郎だったが、立場の違いから周囲の反対や関与があり、三郎は親が決めた相手である多江と結婚することになったのだという。その経緯から、房子と三郎は互いに「自分が相手を捨てたのだ、相手は自分を憎んでいるはず」と誤解したまま、長い年月が経ってしまっていたのだ。

そして翌日、暢子の姉・良子(川口春奈)がいきなり暢子の下宿先「あまゆ」へとやってくる。暢子との電話で知った店でのトラブルを心配し、沖縄から突然東京へやってきたのだという。そして、良子の勘違いから、房子に口止めされていたフォンターナの危機が、その場に居合わせた県人会の人々に知れ渡ってしまい•••。

扉の向こうの様子を心配で伺う房子(原田美枝子)(C)NHK

本作は、ふるさとの沖縄料理に夢をかけるヒロインと強い絆で結ばれた家族の、沖縄本土復帰からの50年の歩みを描く物語。奮闘する物語。放送はNHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半から。土曜日はその週の放送を振りかえる。8月6日の振りかえり放送(NHK総合)は、広島平和記念式典の中継のため、午前7時45分からに変更となる。

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