６月２９日放送の『クローズアップ現代』（ＮＨＫ）に、日本を代表する映画監督・是枝裕和が出演する。

「６０歳は普通なら定年。でも、僕はまだ成長できる」と、是枝監督が還暦を前に新たな挑戦に取り組んだ。挑んだのは、Ｎｅｔｆｌｉｘやハリウッドを席巻する「韓国コンテンツ」の世界だ。オール韓国人俳優・オール韓国ロケで製作した『ベイビー・ブローカー』は、カンヌ国際映画祭で２冠を獲得した。

番組は２０２１年１２月、映画の仕上げ作業のため韓国に長期滞在していた是枝監督を取材。製作の合間にポン・ジュノ監督も通ったという「韓国映画アカデミー」を訪ねる様子に密着し、韓国コンテンツの躍進の理由を探ろうとする是枝監督の姿を追った。

桑子真帆キャスターによるロングインタビューで、「なぜ韓国で映画製作を？」と訊かれた是枝監督は、「もちろん日本に慣れ親しんだチームがあって、そこで作っていくこともとても大切ですけれども、それだけをやっているとなかなか自分から新しいものが出てこないなという実感もあるので、武者修行という意味合いも。（異国の地で）きちんと言葉にして伝えないといけない環境を経験するのは、演出家としていい訓練だと思います」と語っている。

６０歳を迎えてもなお走り続ける是枝監督の飽くなき挑戦の真意に迫る。クローズアップ現代『僕はまだ成長できる〜映画監督・是枝裕和の挑戦〜』の放送は６月２９日・夜７時半から。再放送は６月３０日・夕方５時半から、ＮＨＫプラスで７月６日まで見逃し配信あり。