ちむどんどん第9週振りかえり・てびち!てびち!てびち!!

2022.6.10 08:15

応援に出向いたおでんの屋台で、不安げな表情を浮かべる暢子(黒島結菜)(C)NHK

(写真5枚)

自然豊かな沖縄北部・やんばる地域で生まれ育ったヒロインが、東京で料理人になるため奮闘する姿を描く連続テレビ小説『ちむどんどん』(NHK朝ドラ)。6月11日は「てびち!てびち!てびち!!」と題した第9週(6月6日〜10日放送)を振りかえる。

1974年(昭和49年)11月、東京・銀座のイタリアンレストラン「アッラ・フォンターナ」で働いて3年目となったヒロイン・暢子(黒島結菜)は、前菜を任されるようになっていた。仕事には慣れてきた暢子だったが、基本を重んじる店の料理に対して「自分なりのアレンジで目新しさを加えたい」という思いが膨らんでいた。

そんなある日、暢子はオーナーの房子(原田美枝子)から「開業したばかりの知り合いの店を軌道に乗せてほしい」と、ある店舗の経営の立て直しを命じられる。応援に出向いた暢子が辿り着いたのは、房子に恩があるという女性・安孫子ヨシ(大島蓉子)が営む屋台のおでん屋だった。

房子からは「1週間続けて黒字を出せば合格」と命じられている暢子だったが、これまでおでんを食べたこともなく、何から立て直しに手を付けるべきか途方に暮れていた。そんなときに、フォンターナへの取材が掲載された雑誌を見た母・優子(仲間由紀恵)から電話が。オーナーの房子がかつて自分を引き取ろうとした親戚であることを知らされる。

優子いわく、房子は暢子の父・賢三(大森南朋)のおばであり、暢子にとっては大おばにあたるというのだ。予想だにしない事実に驚くも、これまで房子が与えてきた試練はすべて「親心」ゆえだと捉える暢子。やる気を出した暢子は、編み出した「イタリア風おでん」で再起を図ろうとする。しかし屋台を訪れた房子の反応は芳しくなく、「客足はすぐに途絶える」と一蹴。さらに暢子は「あの屋台を立て直せなかったらあなたはクビ」と宣告を受ける。

暢子が働くおでんの屋台を訪れた和彦たち。左から、大野愛(飯豊まりえ)、青柳和彦(宮沢氷魚)、比嘉暢子(黒島結菜)、砂川智(前田公輝)(C)NHK

暢子の「イタリア風おでん」は、初めは少し賑わいをみせたものの、房子の言う通り客足は戻ってこずにいた。「個性的なおでんを作らないと」と躍起になる暢子に、友人・和彦(宮沢氷魚)は「おでんの屋台に立ち寄る人が求めているのは、もっとありきたりな、ホッと心が安らぐような味のおでんなのでないか」と助言。

「もっと地味で、新鮮味がなくても大切なことがきっとあるはずだよ」とアドバイスをした和彦に対し、「和彦くんに料理の何が分かるの」「詳しくないなら偉そうに言わないでほしい」と反論し、口論になってしまう。

1人迷走し正解が分からなくなってしまった暢子のもとに、店主のヨシと県人会会長の三郎(片岡鶴太郎)が訪れる。うまくいかない苛立ちからオーナー・房子への不満が止まらない暢子。しかし、ヨシが「房子さんの悪口をあたしの前で言うのは許さない」と一喝したことをきっかけに、戦後の闇市での屋台から培われたという房子の知られざる過去が明らかになる。

その頃、暢子の兄妹たちもそれぞれ問題に直面していた。沖縄・やんばるでは、地元の運送会社に就職した妹・歌子(上白石萌歌)が体調を崩しているなか、夫・博夫(山田裕貴)へ不満を抱えた姉・良子(川口春奈)が実家へと帰ってくる。そして兄・賢秀(竜星涼)は健康食品「紅茶豆腐」を謳う怪しいビジネスに手を染めており・・・。

本作は、ふるさとの沖縄料理に夢をかけるヒロインと強い絆で結ばれた家族の、沖縄本土復帰からの50年の歩みを描く物語。奮闘する物語。放送はNHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半から。土曜日はその週の放送を振りかえる。

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