街歩き&スマホで新感覚? コロナ禍で発案「次世代型舞台」

『ひとりいっこ』ビジュアル
新型コロナウイルスが蔓延し、演劇を生で見せることに制限がかかった反動で、ZOOM演劇やアングルを選べるライブ配信など、最新テクノロジーを生かした上演形式が続々と誕生した。その流れに乗って、大阪の劇団「sunday」が、ARを使った街歩き型演劇『ひとりいっこ』を、4月1日〜3日に上演する。
「sunday」は、『東京2020パラリンピック』(2021年)開会式の演出をつとめた、ウォーリー木下が主宰。いち早くプロジェクションマッピングを使用するなど、もともと最新のテクノロジーを積極的に取り入れてきた集団だ。本作は、「みんなが1カ所に集まる必要がなく、かつ中止にならない公演」を検討し、生まれた作品だという。
用意するのは、スマートフォンとイヤフォン。観劇するための特定の舞台はなく、街のなかを自由に歩いて、自転車や信号機などの指定されたオブジェクトを見つけたら、スマートフォンをかざす。オブジェクトを検知できると、俳優たちの声がストリーミング再生されるので、それを元に物語や世界観を想像する・・・というシステムだ。
2021年にプレ上演をおこなったところ、体験者からは「音声が再生された瞬間『見つけた!』とうれしくなった」「自分の日常の景色に、物語が現れるのがおもしろい」などの声が。構成・演出を担当する「sunday」メンバーの赤星マサノリは、「音声を街の風景と重ねることで、体験者に新たな視点が生まれ、普遍的な世界を楽しめる作品になったと思います」と語る。
今回は、木下が本作のために書き下ろしたテキストを使用。体験者が「ひとえさん」という人物を探して、街を歩くという内容になっている。赤星は「用意したオブジェクトは60個ぐらいですが、すべて拾わなくても、内容は理解できるようになっています。今回は、ウォーリー木下の世界が目の前の街に溶け込むような体験ができると思います」と期待を込めた。
上演時間中は、SNSを通じて俳優たちがサポートをするのに加え、体験者同士で情報交換をすることも可能なので、わからないことが出てきても安心だ。関西だけでなく、電波が届く所であれば、全国どこからでも参加できる。
上演時間は、4月1日〜3日の昼11時〜夕方4時。上演中はいつでも参加可能で、体験時間はおよそ1時間となっている。前売券販売は終了したが、当日券(2800円)が、公式サイトにて販売される。
取材・文/吉永美和子
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