兵庫・街なかに現代アートが出現「普段の風景に異質なもの」

2022.3.19 09:15

「旧尼崎警察署」に展示された佐藤圭一さんの作品『おねすと』は、人の豊かな表情が表現されている大きくて印象的な作品。関係者たちが台車に乗せて運んだという(3月18日・旧尼崎警察署)

(写真10枚)

兵庫県尼崎市の街なかに現代アート作品が展示される『あまがさきアート・ストロール』が、3月19日からスタート。18日におこなわれた内覧会で、ディレクターの高見澤清隆氏が作品やイベントの魅力を語った。

「尼崎城」をはじめ、神社や警察署、市場など、街のスポットと現代アートの意外な組み合わせが楽しめる同イベント。作品は阪神・尼崎駅から徒歩15分以内に集約され、コンパクトに周遊できるのも魅力だ。

白い建物をバックにカラフルで巨大な顔の植物が並んでいたり、部屋で美しく輝く造形美が実はクリアファイルで作られていたり・・・と、作品を間近で見られることで現代アートの魅力に引き込まれる展示内容に。

この日、それぞれの作品を丁寧に説明した高見澤さんは、作品の選出について「常に全国の美術展や個展、大学の卒業制作を見て回り、直観でいいと思ったアーティストに声をかけています。今回は場所と作品が活かせられるかどうかも考えました」と話す。

また、尼崎市で開催する意義については、「その街々のカラーを打ち出さないと意味がない。尼崎のカラーは、多様な個性がそれぞれ尊重されて、みんな等身大で暮らしていること」と紹介。

さらに、「街なかで普段見ている風景に異質な物(現代アート)が入り込んだとき、住民の方には街を見直していただき、(イベントで)流入される方には尼崎を知ってもらう催しにしたい」と語った。

なお、期間中はフリーマーケットやコンサート、ストリートパフォーマンス、ライブハウスでの投げ銭ライブなど、さまざまな関連イベントも開催される。

取材・文・写真/岡田由佳子

『あまがさきアート・ストロール~Produced By 六甲ミーツ・アート芸術散歩~』

日程:2022年3月19日(土)~27日(日)
※特別展示は3月5日(土)~4月10日(日)
会場:阪神尼崎駅周辺 (中央公園、あまがさき観光案内所、中央図書館、尼崎城、尼崎市立歴史博物館、二の丸公園、庄下川公園、尼崎えびす神社、三和市場、貴布禰神社、大覚寺、尼信会館、開明庁舎、旧尼崎警察署、A-Lab)
料金:無料(尼崎城は要入城料)
電話:06-6489-6675

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