カムカムエヴリバディ第19週振りかえり・1993ー1994

2022.3.18 08:15

錠一郎(オダギリジョー)にあることを伝えるるい(深津絵里)(C)NHK

(写真5枚)

ラジオ英語講座を軸に3世代にわたる女性の人生を描く、連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK朝ドラ)。3月19日は「1993ー1994」と題した第20週(3月14日〜3月18日放送)を振りかえる。

喧嘩をするヒロイン・ひなた(川栄李奈)と桃太郎(青木柚)の前に、トランペットを手に現れた父・錠一郎(オダギリジョー)。「お父ちゃんな、昔トランぺッターやった」という錠一郎の言葉を信じることができない2人に、錠一郎は突然の病によりトランペットを挫折した過去を語る。両親の知られざる過去を初めて聞き、ひなたと桃太郎は驚く。

一方、錠一郎の音楽を諦めたような言葉に引っかかりを感じた母・るい(深津絵里)は、「私は信じてる。またジョーさんがトランペット吹ける日が来るって」と語りかける。しかし錠一郎は、この数十年間にトランペットを吹こうと何度も試みたものの、うまくいかなかったことを明かす。錠一郎が口にした「トランペットが僕にさよならを言うてる。そんな気がするんや」という言葉に、るいはただ瞳を潤ませるのだった。

大月家の茶の間で回転焼きを食べる橘算太(濱田岳)(C)NHK

そして1993年(平成5年)のクリスマスイヴ、10年前に姿を消した振付師・サンタ(濱田岳)が、回転焼き屋「大月」を訪れる。再会を喜ぶひなたは、さらにサンタこと橘算太が自分の大伯父であることを知り驚く。自分たちに親戚がいることがわかったひなた達は、家族やそのルーツについて質問を重ねる。一方でるいは意を決し、幼い頃に算太が行方をくらました理由や、母・安子(上白石萌音)が算太を追って大阪へ向かった理由を聞こうとするが、はぐらかされてしまう。

あくる日、算太は錠一郎と一緒に商店街でクリスマスの福引を手伝っていた。そこでかつての顔なじみである「ケチ兵衛」に瓜二つの吉右衛門(堀部圭亮)と遭遇したことがきっかけに、算太の脳裏に数十年前の思い出がよみがえる。岡山で過ごした家族との日々や幼き頃の妹・安子の幻を前にして、無意識のうちに踊り出す算太。しかし踊り終えた算太はそのまま倒れてしまう。算太は病で余命いくばくもなく、入院先の病院から抜け出してきたことが明らかになる。

床に伏せる算太は「わしが悪いんじゃ。安子あ、なんも悪うねえ」と告げ、最後にるいに大きな紙袋を渡して息を引き取る。今際の際に算太がるいに手渡したものは、2冊の通帳だった。算太の失踪があり安子が出ていった年まで入金があった通帳と、ひなたがるいの娘だと知ったこの10年間で新たに貯蓄された通帳。算太の葬儀後、るいは残された通帳を手に過去へと思いを馳せるのだった。

雉真家の居間にて、ある写真を見るひなたたち。左から、大月るい(深津絵里)、大月ひなた(川栄李奈)、大月桃太郎(青木柚)(C)NHK

錠一郎の提案により、翌年の夏にるいは家族を連れて岡山の実家・雉真家を訪ねる。そして、数十年ぶりに叔父の勇(目黒祐樹)とその妻・雪衣(多岐川裕美)との再会を果たす。そこでるいは、安子が実家の和菓子屋「たちばな」を復興させるために奔走していたことを知ることとなる。記憶の中にある「進駐軍の将校と恋に落ち、自分を捨てた」母親とのずれに、るいは疑問を深めていく。

一方でひなたは、雉島家に残された写真を通じて祖父母の稔(松村北斗)や安子たちの姿を初めて知る。ひなたは家族の歴史を紐解いていくなかで、祖母・安子の存在が気になっていく。その頃、るいは錠一郎と一緒にある喫茶店へと出掛ける。錠一郎の恩人・定一が営んでいたジャズ喫茶を、息子の健一(世良公則)が再建していたのだ。そこでるいは、健一から両親にまつわる話を聞き・・・。

本作は、朝ドラ史上初となる3人のヒロインが昭和から令和にかけての100年が描かれる家族の物語。上白石萌音演じる初代ヒロイン・橘安子から、深津絵里演じる2代目ヒロイン・るい、そして川栄李奈演じる3代目ヒロイン・ひなたへと物語が紡がれていく。放送はNHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半から。土曜日はその週の放送を振りかえる。

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