みうらじゅんが故郷・京都で個展、コレクション品が大集結

2021.12.24 07:15

現在も制作が続いている作品《コロナ画55(ゴーゴー)》とみうらじゅん氏

(写真11枚)

「マイブーム」や「ゆるキャラ」の命名者であり、イラストレーターや漫画家、エッセイストなどマルチに活躍するみうらじゅん氏。彼が長年にわたり収集・制作してきた品々を公開する『みうらじゅん マイ遺品展』が、「アサヒビール大山崎山荘美術館」(京都府大山崎町)でスタートした。

会場に並ぶのは、全国各地のご当地キャラクターに代表される「ゆるキャラ」や、もらってもうれしくない土産物「いやげもの」などの品々。作りが雑で、くだらなさ、チープさを讃えつつもどこか憎めないそれらは、膨大な数が並ぶと不思議なパワーを放ちだす。ネーミングも重要で、意味不明な物事に名前を付けることにより、新たな存在意義が付与される。そこに気付いたみうら氏の目利きとセンス、収集にかけた情熱は、やはり只者ではない。

本展担当の学芸員・川井遊木氏は、「民藝運動を創始した柳宗悦は、それまで価値を見出されなかった日用雑器に注目して収集し、その価値を知らせる活動をおこないました。みうらじゅんさんも、誰も魅力に気付かなかったものを発見し、それを集めて発信している」と、みうら氏の活動と民藝運動の類似性を語る。

それを受けみうら氏も、「民俗学的に集めている。好きで集めているのではない」と同調するが、果たして本当だろうか。煙に巻かれているような気もする。ただ、「これらが100年後に残っていたら、重要な研究素材になるに違いない」と述べたのは本気だろう。

続けて、「土産物のなかにいやげものがあるのは随分前から気付いていたし、もらってもうれしくないものが、なぜこの世にあるのだろうと思っていた。自分はそういうサムいものにすごく反応する体質だったので、ならば自分でやってみようと。世の中に知らしめるために大量に買って、みなに見せて、『わっ』と思ってもらうためにやったこと。無駄な努力と無駄な量、これが大事です」とコメントした。

もちろん本展を堅苦しく見る必要はない。「何これ!」などを言い合いながら、笑って楽しめば良いのだ。でも、ひょっとしたら100年後にお宝扱いされているかも。それを頭の片隅に置いて鑑賞すれば、本展の面白さは何倍も膨らむだろう。開催期間は2022年3月6日まで、一般900円ほか。

取材・文/小吹隆文(美術ライター)

『開館25周年記念 みうらじゅん マイ遺品展』

日程:12月18日(土)~2022年3月6日(日) ※月休(月曜が祝日の場合開館、翌火曜休館)、年末年始&12/27(月)~1/3(月)休
時間:10:00~17:00 ※最終入館16:30
会場:アサヒビール大山崎山荘美術館(京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3)
料金:
TEL:075-957-3123(総合案内)

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