２０１０年に宝塚歌劇団退団後も、ミュージカルなどで幅広く活躍する、元雪組男役スターの彩吹真央。２０２２年３月１２日におこなわれる『彩吹真央＆京フィル レインボーコンサート ｉｎ 春秋座』に向けて１２月１６日、大阪市内で取材会を開き、男役時代への想いや同コンサートの意気込みを語った。

同コンサートは、「京都芸術劇場 春秋座」（京都市左京区）が宝塚歌劇ＯＧを招いた人気コンサートの第８弾となる。京フィルのオーケストラ演奏にのせて、彩吹は宝塚ナンバーやミュージカルの歌を約１０曲披露する。スペシャルゲストには、『マリー・アントワネット』などで共演した、ＬＥ ＶＥＬＶＥＴＳの佐藤隆紀を迎える。

「オーケストラの演奏で、シュガー（佐藤）のベルベットヴォイスとデュエットしたいという思いがあり、お願いしたら喜んで受けてくださいました。普段の話す感じや、マイペースなところがお互い似ていると思っていたので、そういう意味でも声を合わせたら、いいハーモニーがお届けできるのではないかな」と、笑顔を見せる。

２０２２年の春で宝塚卒業１２年になる彩吹。「ひと回りしたというか（笑）。でも昨日のことのようにも感じます。宝塚時代の『彩吹真央さん』には、１６年間（男役を）頑張ってくれてありがとう、という思いがいつもあります」と、当時を振りかえりつつコメント。

続けて、「宝塚時代は性別が違うので生まれ変わったような、『過去生』のような感覚があります。あの１６年があったから１２年間女優としてやってこれたと思いますし、あの時期の『彩吹さん』が今の私を見ても恥ずかしくないような女優でいたいと思っています」と真摯に語り、「生の音楽の素晴らしさをぜひ楽しんでいただきたい」と呼びかけた。チケットは２０２２年１月１９日より一般発売開始、７０００円ほか。

取材・文・写真／小野寺亜紀