もも「365日ネタ合わせ、ラクしたら上には行けない」

2021.12.18 19:30

ももの発音は、果物のももと同じ。せめる。っぽくないほうが、まもる。(金髪)で、まもる。っぽくない人がせめる(メガネ)

(写真6枚)

結成4年目にして『M-1グランプリ2021(主催:M-1グランプリ事務局)』決勝進出を果たした、お笑いコンビ・もも。金髪&ヒゲでヤンキーの風のまもる。と、黒髪メガネでオタク感を漂わせるせめる。が、テンポの良さと鋭いワードセンスで、予選を勝ち進むごとにお笑い好きや芸人たちの間で評判に。まだ世間にはあまり知られていない、ふたりのパーソナルな部分や漫才にかける想い、決勝直前の心境を訊いた。

取材・文/西村円香 写真/佐伯慎亮

「絶対一緒に遊んだりしない種族でコンビに」(まもる。)

──さっそくですが、ふたりがコンビを組んだキッカケは?

せめる。:NSC卒業後にそれまで組んでいたコンビを解散して、お笑いをせずにバイトばっかしていた時期があったんですけど、同期の芸人に『M-1は出た方がいい』と言われて。誰と出たらいいかわからんわって紹介されたのが、当時ピンで活動していた今の相方で。月に1回くらいユニットを組んで漫才をやるようになって、じゃあコンビとして一緒にやってみよかと。

まもる。:最初はお互い全然しっくり来てなかったと思いますよ。もともと一緒に遊んだりしない種族でしょ?

せめる。:NSC時代も全然喋ってなかったし、相方は発想がぶっとんだコントをやっていて、僕は普通の漫才だったので、周りからふたりは合うのかと言われたりもしました。

──確かに、コンビ間の見た目ギャップがめちゃくちゃあります。

まもる。:漫才劇場などでも、「もも」というコンビ名がスクリーンに出て、出囃子でクリスティーナ・アギレラの『キャンディマン』が流れて、オタクが出てきたと思ったらヤンキーが登場して、なんのこっちゃって、変な笑いが起きるときもありましたから。

せめる。:最近は少なくなりましたけど、最初は登場したら客席がザワついていました。

ネタ合わせをしている大正橋公園。ネタ合わせの時間は長くて1時間半、短い時は10分ほどだそう

──そんなふたりが芸歴9年目、コンビ結成4年目で決勝進出ってすごいことですね。予選でも手ごたえを感じていましたか?

せめる。:毎年決勝に行くぞという気持ちはあったんですが、今年は舞台に出て行ったら「待ってました」という空気感を大阪で開催された準々決勝までは感じました。準決勝は東京だったんですが、東京では漫才したことがなくて。

まもる。:俺らのこと知らない人も見に来てたもんな。初めて見てくれた人から、おもしろかったですってツイッターにDMがめっちゃ来て。

せめる。:僕は一切返さないです。準決勝以降に来る「前からおもしろいと思っていました」とかいう感想は、「嘘つけよ!」と思ってるので、DMとかも返していません。

まもる。:嘘ではないやろ(笑)。僕はありがとうございますと、真摯な気持ちで返していますよ。

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