俳優の城田優が、主演・演出を務める舞台『カーテンズ』。２０２２年の３月に開幕する大阪公演を前に、７日に取材会がおこなわれ、演出家としての意気込みなどを語った。

これまで『エリザベート』や『ロミオとジュリエット』、『ピピン』など、数々の名作ミュージカルに出演してきた城田。近年ではその実力を生かし、俳優だけでなく舞台演出にも挑戦しており、２０１６年に初めて演出した舞台『アップルツリー』に続き、２０１３年の『ファントム』再演時には、自身初となる主演・演出の２役を全うした。

そんな城田は自身の演出について「今も俳優をやっていること。だから役者の気持ちを１番に考えることができる。まだまだ新参者ですが」と話し、「でも稽古のときはちょっと大変で、演出家なのか、主演なのか選んで稽古に参加しないといけないんです。だから、役者たちがストレスを感じないようにしっかりと演出をつけながらも、役者としては世界観を作り込んでいくように心がけている」とコメントした。

また、これからミュージカルを演出する上で、「芝居」に重きを置いていきたいと話す城田。自身が海外で観た作品などを例に出しながら、「日本のミュージカルに足りないのは芝居の説得力。歌ったり踊った瞬間に人格が変わって見えたり、ショーアップされた部分ばかりが目立ってしまい、一体感がないような印象を受ける」と、城田から見た日本のミュージカル界について言及した。

「芝居のなかのダンスであり、芝居のなかの歌であり、すべてが芝居に繋がっていくように、芝居、ダンス、歌の３つの点をしっかり線にしたい。つまり芝居にこだわるということですね」と熱く語った城田。ミュージカル『カーテンズ』は、大阪「新歌舞伎座」にて３月１８日〜２２日に上演される（チケットは１２月１８日発売開始）。