営業は3時間限定…若者が注目、京都・祗園のラーメン店

2021.11.19 19:15

「背脂醤油ラーメン 並」(800円)

(写真8枚)

休業要請や営業時間の規制などにより、多くの飲食店が窮地に追い込まれたコロナ禍。日本を代表する観光地・京都もその例外ではなく、これまでも深夜3時間のみ営業という特殊形態で祗園の夜を支えてきた人気ラーメン店「京ラーメンさだかず」では客層に大きな変化が現れたという。

◆深夜限定、祗園の絶品ラーメン

2006年から約15年間、夜10時から深夜1時まで営業というルールの下で祗園に店を構えてきた同店。客層は飲み帰りの人や芸子さんなどが主で、なかには北海道から来京する常連もいるという。営業時間はわずか3時間ながら、店は常に行列だ。

深夜3時間という営業時間について店主・樹下真一さんは、「普段は朝まで飲み歩く人たちが、うちのラーメンを食べたいからと言って、飲みを切り上げるんです。少しでもみんなが早く帰るきっかけになっていればうれしいですね、ご家族も安心するでしょうし」と笑って話す。

店主・樹下真一さん

◆コロナ禍到来、『おうちさだかず』で打開に挑む

ところが、2020年のコロナ禍で観光客の減少などにより京都の街は一転。樹下さんによると、同年ゴールデンウィーク頃には来客が止まり、周辺だけでも500軒もの飲食店が閉店したのではないかという。

そんななか同店では、自宅で店の味が楽しめる簡易調理セット『おうちさだかず』を宅配販売。そして同年9月にはインスタントラーメンの製造販売をおこなう「エースコック」(大阪府吹田市)から打診があり、2021年10月に商品化を実現。わずか1カ月足らずで35万個を売り上げるヒット商品となった。

◆「客層はガラッと変わりましたね。」

さらに転機は2021年11月に到来。動画共有サービス「TikTok」で、来店客によってアップロードされた動画が12万回超えのバズりとなり、同店が若者たちからの一気に注目される事態に。動画のコメントには、「深夜に観てしまって後悔してる・・・」「次回絶対行く」など、関心を持った声が多く集まっていた。

店内には京都らしいステッカーが多数

取材日、営業開始の約1時間前に店を訪れた男子大学生2人組に話を聞いたところ、やはりきっかけは「TikTok」。1週間前にも来店したものの、来るのが遅かったためにラーメンが売り切れてしまったそうで、今回は悲願のリベンジ来店だと語ってくれた。

樹下さんも、「客層はガラッと変わりましたね。列を見てもほとんどが大学生くらいの若い子ばかり!」と驚きの様子。実際にラーメンを食べた子たちは、「やば!」「毎日いけるわ」など口々に感想を言い合って楽しんで帰るのだそうだ。

◆コロナ禍を経て、今後を考えて

まだまだ油断を許さないコロナ禍だが、この約2年の経験を経て樹下さんは、「コロナには本当に勉強させてもらいました」とコメント。現在は若者の新規客が増えた関係で、元々の常連が並べなくなるなどの問題もあるそう。現在は弟子も育てており、「今後のことも次第に考えていこうと思っています」と前向きに話した。

「京ラーメンさだかず」の営業時間は夜10時~深夜1時、日曜・祝日休み。アクセスは、祇園四条駅から徒歩約5分。売り切れの場合もあるため、早めの来店がおすすめ。

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