京都で活躍したデザイナー・上野リチ、世界初の包括的回顧展

2021.11.24 07:15

『上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー』展示風景より

(写真13枚)

20世紀初頭、オーストリア・ウィーンと京都で活躍した女性デザイナー・上野リチ・リックス(1893〜1967)の仕事を幅広く紹介する世界初の包括的回顧展『上野リチ展』が、「京都国立近代美術館」(京都市左京区)で開催中だ。

リチは、アートの世界が圧倒的な男性優位だった時代に、女性に門戸を開いていたウィーン工芸学校で学び、ウィーン工房の一員として活躍。その後、日本人建築家・上野伊三郎と出会い1年足らずでスピード結婚、1926年に京都に移り住んだ。当時としては破格の行動力である。しかも飛行機のない時代に、結婚後も京都とウィーンを往復して仕事をしていたというからスゴすぎる。

リチのウィーン仕込みのカラフルでエレガントなデザインは、和風のかわいさにも通じ、1935年からは京都市染織試験場の図案部で輸出用のプリント生地や刺繍作品のデザインを手掛けた。本展では、膨大なデザイン画のほか、20世紀初頭のウィーンのファッション、インテリアなどの資料から、リチの生きた時代の空気を感じることができる。

上野リチ・リックス《プリント地刺繍ハンドバッグ・デザイン》1935-44年、京都国立近代美術館蔵

花も鳥もただ写すのではなく、イマジネーションを加えたオリジナルで、描線はむしろラフなのが、リチのデザインでの大きな特徴。ここにアクティブで強い女性、リチの「やんちゃ」かわいい魅力、時を経ても色あせない生命感が溢れている。

その魅力を存分に詰め込んだステッカーやポストカードなど、幅広いラインアップの展示会グッズも見逃せない(※グッズにより変更・追加、売り切れの場合あり)。期間は2022年1月16日まで、一般1700円ほか。

取材・文・写真(一部)/沢田眉香子

『上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー』

日程:11月16日(火)〜2022年1月16日(日) ※会期中に一部展示替えがあり 
休館日:月曜&12月28日(火)~1月3日(月)※1月10日(月・祝)は開館
時間:9:30〜17:00(金・土〜20:00、入館は各日閉館の30分前まで)
会場:京都国立近代美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町26-1)
料金:一般1700円、大学生1100円、高校生600円
TEL:075-761-4111

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