「SUPER RICH」で注目、クールな演技派女優・菅野莉央

2021.11.14 09:00

キャリア26年を誇る演技派女優・菅野莉央

(写真4枚)

「すごく人見知り、演じてるときは自分じゃない」(菅野莉央)

──それって誰に教えてもらうものでもないし、作品ごとに自分で積み重ねていくしかない。しかも終わりがあるものでもないし、大変な世界ですよね。

そうなんです。本当に現場で体感したり、仕上がった作品を見て、自分でここが足りないなと学んでいくもので。今もその繰り返しなので、楽しいけど難しいです。

子役としてキャリアを重ねてきた演技派女優・菅野莉央

──スランプに陥った時期はありませんでしたか。

スランプではないんですが、中高生ぐらいの時期って、どうしても学生の役が多くて。時に学園ドラマの学生役って、ポップな人物が多い。学園祭とか部活で「イエーイ!」みたいなキラキラした役が多いのに、当時の自分はまったくそういう要素がなくて(笑)。もうちょっとキャピッとしていかなきゃって、無理にテンションを上げてました。

──ムリヤリですか(笑)。

そうですね(笑)。でも、20歳を超えてくると、年齢的にも大人の落ち着いた役が増えていって。大人になってから高校生の役をやることもあったけど、それはもう客観的に見れるからか、意外と平気だったんです。でも、リアルタイムで学生の役をやるのは難しかったですね。

ドラマ『SUPER RICH』で鮫島彩役の菅野莉央 (C)フジテレビ

──確かに、菅野さんといえば「クールビューティ」なイメージがあります。

昔はすごく人見知りだったんです。演じてるときは役としてやっているので、自分じゃない。だから何でもできるし、恥ずかしくもないんですけど、素の状態で人と接するのはすごく苦手で。考えすぎちゃうんですね。それも年を重ねたせいか、だんだん改善されてきて。最近はだいぶ余裕を持って人と接せるようになりました。不思議なんですが、以前は暗い役や静かな役をいただくことが多かったのに、最近は明るい役が増えてきて。自分の内面が変わってきたからかなと思ってます。

──自分でない虚構を演じるとはいえ、その時々の自分が役にも着実に反映されていくのが、おもしろいですね。

だからこそ、自分の考えを限定しないようにしたい。『SUPER RICH』の鮫島彩を演じていても感じたことですが、役を通してこれまでなかったものを出すことで、人間としても幅が広がっていくんじゃないかと思うんです。自分では気付いてなかった自分の側面が見えてくるというか。もっと年齢を重ねたら、お母さんを演じることも出てくるだろうし、自分のライフステージに合わせて、常に違うものを出していけたらうれしいです。

菅野莉央

1993年9月25日生まれ、埼玉県出身。2歳の頃に芸能界入り、『校長が変われば学校も変わる』(1997年)で役者デビュー。2002年、『仄暗い水の底から』で映画初出演。以降、数々の映画、ドラマに出演。

ドラマ『SUPER RICH』
毎週木曜・夜10時〜放送(フジテレビ系全国ネット)
出演:江口のりこ、赤楚衛二、町田啓太、菅野莉央、板垣瑞生、嘉島陸、野々村はなの、茅島みずき / 矢本悠馬、志田未来、中村ゆり / 戸次重幸、美保純、古田新太、松嶋菜々子

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