100周年の花組・月組スター、奇跡的な舞台が大阪で開幕

2021.11.4 17:45

宝塚の中で最も歴史ある組の伝統を紡いできたスターたちが、初日の舞台に登場。花組・月組で上演された芝居やショーの曲から、出身スターである越路吹雪ゆかりの曲や、大浦みずきが愛したタンゴの名曲まで歌い継いだ。撮影:岸隆子(Studio Elenish)

(写真1枚)

宝塚歌劇団花組・月組の誕生100周年を記念し、歴代のスターたちが集う『花組・月組100th anniversary「Greatest Moment」』が、11月3日に「梅田芸術劇場メインホール」(大阪市北区)で開幕した。

「あの歌もあの名場面も!」と驚く充実の内容で、観客はもちろん出演者もスペシャル感を満喫しているような、夢の舞台が繰り広げられた同ステージ(三木章雄による構成・演出)。レジェンドメンバーの筆頭は、『ベルサイユのばら』初演を成功に導いた初風諄や榛名由梨、安奈淳。それぞれ艶のある歌声と貫禄を見せ、当時の思い出話を楽しく語った。

今なおトレンチコートが似合う髙汐巴は、相手役だった若葉ひろみや花組の後輩たちと代表作の名曲をしっとりと披露。また、後輩の故・大浦みずきについて「思い出は語り尽くせません。これからも思い出は消えることはないでしょう」と打ち明ける。髙汐、大浦の時代に生まれた名曲「心の翼」の場面は、みなが白い衣装に。世代を超えた花組のスターたちが、手を取り合い歌い上げる姿にライトが降り注ぎ、感動的な瞬間となった。

その様子を舞台袖で見てから登場した、大浦と同期の剣幸は、声を詰まらせながら元花組生に感謝を述べる。さらに107周年の宝塚を107本の年輪がある樹齢3000年の大木に例え、歴史の重みを伝えた。剣は『ME AND MY GIRL』のビル役を再現、元トップ娘役4人のサリーに茶目っ気たっぷりの視線を浴びせ、月組ゆかりのスターたちと賑やかに「ランベス・ウォーク」を歌い、客席からは温かい手拍子が沸き起こる。

卒業後も宝塚で振付を担当し、「男役スピリット」を伝授している安寿ミラは、特にダンス場面をリード。安寿が花組トップ時代、2番手として活躍した真矢ミキと20数年ぶりの「ヤンミキコンビ復活」を印象づけ、安寿が真矢の肩に手を乗せるだけで、当時の空気感がよみがえる。二人の息の合ったトークも大いに盛り上がった。

真矢はソロでもショートヘアにスーツ姿で男役に徹し、タメをきかせた格好良さは健在。男役の色気という意味では、花組月組に在籍した瀬奈じゅんも観客を大いに惹きつけ、背を向け立っているだけで魅せる。これだけ本気な男役再現が観れるのも、この記念公演ならではだろう。

「芝居の歌」を印象づけたのが、帽子にロングコートという姿で役のオットーになり切り、『グランドホテル』の歌を熱唱した涼風真世。再演で男爵を演じた珠城りょうは、卒業後初ステージでこの名作の歌を含めて数曲を披露した。現役時代とはまた違った抜け感あるオーラを放ち、元月組で専科の凪七瑠海、紫門ゆりやと舞台上で笑顔を交わす。

また、元花組男役スターの瀬戸かずやも、ショーの熱い主題歌をセンターで歌い上げ、花組の男役レジェンドたちに交じって群舞を踊るなど大活躍だった。まさに世代を超えたスターが奇跡的にシンクロする舞台。初日はALLヴァージョンだったが、月組・花組ヴァージョンも用意され、日程ごとに楽曲や出演者は異なる。

大阪公演は11月7日まで上演。その後「東京国際フォーラム ホールC」にて、11月13日から22日まで上演される。なお、11月13日・20日の17時公演、21日12時公演のライブ配信も決定した。

取材・文/小野寺亜紀 

宝塚歌劇 花組・月組100th anniversary『Greatest Moment』

日程:2021年11月3日(水・祝)~7日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール(大阪市北区茶屋町19-1)
料金:S席12500円、A席8000円、B席5000円
電話:06-6377-3800(梅田芸術劇場)

【ライブ配信】
日程:11月13日(土)17時公演、20日(土)17時公演、21日(日)12時公演
料金:4000円(Go To 適用で3200円)、パンフレット郵送サービス付き6000円(Go To 適用で4800円)
※発売中。各公演、開演30分後まで購入可能

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