お笑い好き女子大生が語る、「よしもと漫才劇場」の魅力とは

2021.10.19 20:15

『M-1』優勝後、「マンゲキ」に凱旋したミルクボーイ(2019年12月、大阪市内撮影)

(写真3枚)

『M-1』に対する、芸人たちの熱い思いを直に

霜降り明星とミルクボーイなど、今やチャンピオンも多数輩出し、毎年ファイナリストに多数のマンゲキメンバーが名を連ねる祭典『M−1グランプリ』。予選期間に「マンゲキ」のライブを見に行くと、『M-1』勝負ネタに改良が加えられるさまがリアルタイムに感じられる。ただの一観客のはずなのに、3回戦、準々決勝と進んでいくにつれて緊張が増し、結果発表のたびに一喜一憂するようになる。

そして、所属芸人が賞レースの決勝に進出したり、優勝した際には劇場の入り口に華やかな顔写真を飾る慣習に、「マンゲキ」の温かいホーム感が垣間見える。また、賞レースを制した際には芸人オリジナルグッズも販売され、トートバッグやマグカップなどのスタンダードなものから、何が育つかわからない種(コウテイ/『こどもえびす第40回マンザイ新人コンクール』)やトランプ(ミルクボーイ/『M−1グランプリ2019』)、ハンドスピナー(さや香/『第49回NHK上方漫才コンテスト』)など、クセの強いラインアップが展開されてきた。

一番好きな芸人は銀シャリ橋本さんです

「マンゲキ」とは、所属芸人にとってどんな場所なのか

芸人に対する温かさも魅力だが、芸人同士が競い合う場としての機能も果たす「マンゲキ」。偶数月にはバトルイベントが開催され、芸歴9年目以上の所属芸人(極メンバー)は『グランドバトル』、翔メンバーは『kakeru翔GP』に出演する。それぞれスタッフと現場の観客による投票で順位が決まり、特に『グランドバトル』は毎回三部に渡って実施され、ボリュームも見応えも満点で見る側にもエネルギーが必要だ。直近のライブでの覇者はロングコートダディ。コント師として名を馳せる彼らだが、今回は漫才で優勝し、ファンをざわつかせた。

今や関西の劇場番長、見取り図・盛山は「Lmaga.jp」のインタビューで、「東京での仕事も確かに増えてきたけど、大阪の『よしもと漫才劇場』『なんばグランド花月』を盛り上げ続けたいです。テレビじゃ分からない、ダイレクトに反応がくるのが劇場の良さですね」と語っている。単独ライブも多く開催される「マンゲキ」では、劇場楽屋でネタ作りをする芸人も多い。過ごす時間の長さも、劇場愛の深まる一因ではないだろうか。

東京進出やバトルライブの戦績、ときには解散によって、マンゲキ所属芸人の顔ぶれは日々変化している。ライブすべてに共通することだが、出演者、ネタの組み合わせ、掴みの内容などは、その日その時にしか見ることができない。ある種、学校のような性質もあるように感じられる「マンゲキ」。劇場に直接足を運びたいが、最近の状況もあるので、配信ライブも上手く活用しながら、その雰囲気を味わってみるのもおすすめだ。

そんな「マンゲキ」で、かつて鎬を削っていた卒業メンバーや、今を支える面々のトークに期待を寄せるファンも多い。10月21日・深夜0時30分からの『アメトーーク!』放送が待たれる。

文/フジタミナミ

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