『エリザベート ＴＡＫＡＲＡＺＵＫＡ２５周年スペシャル・ガラ・コンサート』が緊急事態宣言発出を受け、４月２８日～５月５日千秋楽までの「東急シアターオーブ」公演を中止。今後のライブ配信、ライブ・ビューイングは無観客で実施し、新たに２公演のライブ配信が追加された。

初演より２５周年を記念し、宝塚歌劇団のＯＧたちが豪華な顔合わせで、ミュージカル『エリザベート』の楽曲を全編披露する同コンサート。それぞれのキャリアと実力が豊かに結実したような圧巻のステージが、４月５日より大阪と東京で繰り広げられている。

当初から３公演のライブ・ビューイング、６公演のライブ配信を予定していたが、元星組トップコンビの麻路さきと白城あやからが出演する、１日限りの「アニヴァーサリー’９６星組バージョン」（４月２８日１２時）と、宝塚を卒業したばかりの元雪組トップスター・望海風斗が、トート役に初めて挑む「アニヴァーサリースペシャルバージョン」の５月４日１７時の公演が、追加で生配信されることになった。

麻路さきは、初演の雪組公演の興奮が冷めやらぬなか鮮烈に登場した２代目トート。エリザベートを追い求める感情を、仕草まで創意工夫しながら緻密に表現し観客に驚きを与えた。また当時卒業公演としてエリザベートに臨んだ白城あやかの神々しい輝きは、ファンの間でいまだに語り継がれている。

そんな２人をはじめ、稔 幸（フランツ）、えまおゆう（ルドルフ）、湖月わたる（ルキーニ）、月影瞳（少年ルドルフ）などが顔をそろえる「アニヴァーサリー’９６星組バージョン」は、貴重なステージとなるに違いない。

また、４月２４日の「フルコスチューム’１４花組バージョン」の生中継で、ルキーニ役を全国に披露した望海風斗。端正な顔立ちに狂気をにじませ、物語を力強く引っ張るさすがの迫力でイタリア人の暗殺者を演じ切っていた。

望海は５月３日～５日の「アニヴァーサリースペシャルバージョン」では、同期の夢咲ねね・明日海りおのエリザベートを相手にトートを演じる。歌唱力抜群の望海が、黄泉の帝王にどのようにアプローチするのか。３日と５日はライブ・ビューイングがおこなわれ、３日～５日の３公演はライブ配信も実施されるのでぜひ注目したい。

さらに、朝夏まなとを中心とする「フルコスチューム’１６宙組バージョン」も、５月１日にライブ・ビューイング、ライブ配信される。

いずれも無観客となってしまったが、『エリザベート』に懸ける熱い思いが伝わってくる夢のステージとなるはず。なお、ライブ・ビューイングに関しては、一部地域の映画館では中止となっているので公式サイトで確認を。ライブ配信の料金は、各回４０００円（「Ｇｏ Ｔｏ イベント」適用で３２００円）。

文／小野寺亜紀