神戸市のコロナ患者「変異株多い」は積極的検査の表れ

新型コロナウイルスの変異株について説明する久元喜造神戸市長(3月11日・神戸市役所)
神戸市の久元喜造市長は3月11日、「神戸市役所」(神戸市中央区)でおこなわれた定例会見で、新型コロナウイルス感染症の変異株の確認状況を公表。検査をした陽性者のうち、変異株の割合が3月4日までの1週間で38.8%と、4割近くにのぼることを明らかにした。
新型コロナウイルスの変異ウイルス(変異株)はたくさん存在するが、現在蔓延しているのは主に(1)英国型、(2)南アフリカとブラジル型、(3)新たな変異株(1でも2でもない)の3タイプ。
これら変異株の感染を確認するには、(通常とは違う)変異株疑いのためのPCR検査を受ける必要がある。
2月19日~3月4日までの2週間に神戸市で確認された変異株の数は、陽性件数114件のうち33件(すべて英国型)。
1月1日~28日の陽性件数1962件に対して、変異株が0だったことを考えれば、変異株の確認数は確実に増えている。
西村康稔経済再生担当大臣の「特に神戸で変異株の割合が高いと報告を受けている」という発言(3月2日)が報じられたことで、神戸ではほかの地域よりも変異株が広がっている印象を持った人もいるかもしれないが、それは神戸市の徹底した検査数が関係している。
現在国は地方自治体に、陽性者のうち5~10%に変異株のPCR検査を実施することを要請。そんななか神戸市は、コロナ陽性者の60%以上を対象に変異株疑いのPCR検査を実施しているため、確認数がほかの自治体より多くなるのもうなずける。
検査の割合が高いことについて、神戸市の担当者は「(神戸だけが特別な設備をもっているわけではないが)検査体制を十分に活用できるかは、人材面など自治体の事情によって大きく異なる。神戸市は2009年の新型インフルエンザの経験などから、危機意識をもって体制を整えていたため対応できている」と話す。
そして直近2週間の33件のうち29件は陽性者の濃厚接触者で、感染経路はおおむね追えているという。久元市長は、「検査の結果を見る限りは、変異株が市中に広がっているとまでは言えないのではないか」と説明した。
さらに市長は、「変異株に対しても、感染予防策はこれまでと同じ。年度末・年度始めシーズンだが、今年は卒業旅行や謝恩会、歓送迎会は控え、花見も宴会抜きでおこなっていただけたら」と呼びかけた。
また会見では、ワクチンの集団接種会場が決定したことも発表。9つの区に1カ所ずつ(面積の広い北区と西区は2カ所)と、車での来場が便利な「イオンモール神戸南」(神戸市兵庫区)の、全12カ所を設ける。
なお、市民への接種は4月12日以降になると発表された(ワクチン確保の関係上、必ず4月12日からというわけではない)。
取材・文・写真/合楽仁美
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