無添加国産メンマ「あわじ島ちく」誕生 淡路島の放置竹林から

2021.1.20 07:15

1本の幼竹から少ししか取れない「穂先」は400g・1060円

(写真10枚)

淡路島の放置竹林の幼竹を素材にした希少な国産メンマ作りがおこなわれ、ラーメン店や中華料理店で評判となっている。

今や日本全国の里山で、大きな問題となっている放置竹林。淡路島でも竹林面積は年々拡大しており、放置された竹林は鹿や猪のすみかになり、農作物への被害増大に深刻な影響が。この問題を少しでも解決しようと、2018年冬に『あわじ里山プロジェクト』が発足した。

「私たちが口にするメンマの99%が輸入品で国産のメンマは1%と言われています。新型コロナで輸入が制限されたことも追い風になったかも」。そう語るのは『あわじ里山プロジェクト』中心メンバーのひとりで、広報を担当する辻 三奈さん。

倒木や枯れ枝などを取り除き、竹林を整備する

開発のきっかけは「純国産メンマサミットに参加した元洲本市地域おこし協力隊の方にメンマの作り方を聞き、自家製メンマを作りSNSにアップしたこと」。それが水産加工会社を営む武田康平さんの目に留まった。折しも、淡路島名産であるイカナゴの漁獲高が年々、減少するなかでのこと。「山が元気になれば、海も元気になる」と、使わなくなった窯を使い量産体制がスタートした。「神戸市北区淡河(おうご)町で開かれた竹フェスにも参加し、メンマや竹細工の可能性を感じました」と辻さん。

背丈2メートルほどの幼竹

メンマ作りは、まず2メートルほどの幼竹を収穫。皮を剥ぎ、カットし、節を取って洗浄する。熱湯で約1時間茹で、鳴門の粗塩で漬けて保存すること1カ月。構想から約3年、『あわじ島ちく』と命名し、商品完成にこぎつけた。

放置竹林だから農薬も使わず、まさにオーガニックな安心・安全食材。手入れが行き届くと、土壌が肥え、さらにおいしい竹が収穫できるという。「いろんな料理にアレンジしやすいよう、あえて味付けせず、シンプルな塩漬けにしています」と辻さん。クセのないやさしい風味でシャキシャキと歯ごたえも良く、甘酢漬けにしたり、刻んで餃子の具にしたり、ベビーリーフと和えてサラダにと、アイデアレシピも開発中だ。

このアレンジしやすいシンプルな塩漬けが評判を呼び、2020年9月の発売から1カ月も経たないうちにオンラインでは完売。素材にこだわるラーメンチェーン「塩元帥(しおげんすい)」(本店:兵庫県尼崎市)からのオーダーや、セレクトショップ「BEAMS JAPAN」が監修する洲本市ふるさと納税返礼品のひとつにも選ばれるなど好評だ。

商品のラインアップは「あわじ島ちく(塩漬け)」が496円(200g)から、やわらかい食感の「あわじ島ちく穂先」が1060円(400g)から。ラーメンチェーン「塩元帥」直伝の「味付け」も発売予定で、淡路島・岩屋の商業施設「淡路島タコステ」(兵庫県淡路市)にて購入可能。

ほか、地元のラーメン店「下木家」(兵庫県淡路市)、中華料理店「ぴかいちこみち」(兵庫県洲本市)などで、ラーメンの具材のひとつとして味わうことができる。

取材/みやけなお

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