「f」がテーマの多彩な平面表現に驚き、若手作家グループ展

2020.12.26 07:45

薬師川千晴《好一対の絵画 ♯ トリスタンとイゾルデNo.2》 アルミ複合版、油絵具 2020年 

(写真7枚)

20~30代の若手アーティスト7人のグループ展『fの冒険』が、ギャラリー「あまらぶアートラボ A-Lab」(兵庫県尼崎市)で、2021年2月7日までおこなわれている。

絵画はもちろん、複数の技法を組み合わせた多彩な平面表現が見られる好企画だ。たとえば薬師川千晴。彼女は支持体の表と裏に描いた大作と、デカルコマニー(紙と紙の間に絵具を挟み、開いたときに偶発的な形を作り出す技法)を駆使した作品を発表している。それらに共通するのは、一対の関係性から広がる空間的広がりと、そこから生まれる美への関心だ。

一方、國久真有は人体を軸にした腕のストロークと遠心力を利用し、画面上に幾重も円弧を描き重ねた絵画を制作。勢いのある線と色彩が積み重ねられた画面は、膨大な作業と時間の痕跡であり、いつまでも見飽きない不思議な魅力を発している。また牧田愛は、絵画と映像を組み合わせた表現や、制作過程にパソコンを導入してイメージの変容を繰り返す連作を出展している。

ほかにも、大八木夏生、鈴木恵美、住吉明子、本山ゆかりが個性的な作品を発表しており、美術ファンなら目移りすること間違いなしだ。ちなみに展覧会名の「f」には、flat、figure、fun、fantasyなど複数の意味が込められている。自分にとっての「f」を考えながら鑑賞するのも良いだろう。入場無料、1月1日から3日も休まず開催している(12月29〜31日は休館)。

取材・文/小吹隆文(美術ライター)

『fの冒険~7人のアーティストによる平面表現の魅力~』

期間:2020年12月19日(土)~2021年2月7日(日)※火曜、12/30・31休
時間:11:00~19:00(土日祝10:00~18:00)
会場:あまらぶアートラボ A-Lab(兵庫県尼崎市西長洲町2-33-1)
料金:無料
電話:06-7163-7108

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