滋賀「近江神宮」で幸先詣、新年のかるたへの対策も

2020.12.19 07:45

正月の準備のため、例年通り12月13日に門松が立てられた近江神宮の楼門(17日撮影)

(写真4枚)

毎年3が日は約15万人が訪れる「近江神宮」(滋賀県大津市)が、縁起物の授与を前倒しで授与する「幸先詣」を12月16日から開始。混雑を避けたい人に向けて、人出が少ない12月や、2月の節分までの参拝を推進する。

近江神宮で神職を務める岩崎さんは、「社会情勢を見越して、実は例年よりも早く準備を始めましたが、異例の事態と会って前倒しするのはなかなか難しかったです」と説明。そんななか、「幸先詣」の情報を得た人から、「いつから縁起物が受け取れるのか」といった問い合わせが相次いだほど、反応は好評とのこと。

破魔矢・熊手や、来年の干支、丑の置物などの縁起物16種をそろえたなか、混雑することなくひと足早くの授与をおこなっているという。通例では初詣は松の内までとされるが「旧暦の元旦に近い節分は年越しの意味があり、節分までなら全く問題ありません」と岩崎さん。

また、かるたの聖地でも知られる「近江神宮」。毎年1月第2土曜に開催する『競技かるた名人位・クイーン位決定戦』を、2021年は感染対策をおこなった上で実施。出場者はマスク着用のうえ大声を出さないこと、かるたの読み手は声はこもると競技に支障をきたすためフェイスシールドを着用すること、観覧希望者は例年通り抽選で決まるが、有料観覧になるなどの対策がとられる。

また、翌日開催の『高松宮記念杯近江神宮全国競技かるた大会』も、競技日程を一部年内に前倒ししたり、例年の約1500人から出場人数を大幅に縮小。関西圏と滋賀に隣接する福井、岐阜、三重に限定するなど、感染対策のため変更を余儀なくされたという。

祈願に訪れていた県内の50代の女性は「競技が中止になるかもしれないと心配したが、対策しての開催と聞いて安心している。出場者全員を応援したい」と来年への思いを語った。

取材・文・写真/中河桃子

「近江神宮」

住所:滋賀県大津市神宮町1番1号
電話:077-522-3725

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